【連載「視点」】売上げ好調のくら寿司、ライバルはコンビニ | RBB TODAY

【連載「視点」】売上げ好調のくら寿司、ライバルはコンビニ

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くらコーポレーション製造本部商品開発部商品開発担当マネージャーの松島由剛氏
  • くらコーポレーション製造本部商品開発部商品開発担当マネージャーの松島由剛氏
  • 「ライバルはコンビニ」と語る松島氏
  • 全国に340店舗を展開
  • 好評の「イベリコ豚丼」(400円)。世界に流通するイベリコ豚の約1/4を購入した。
  • 「揚げたて豆乳ドーナツ」は、昨年9月に販売を開始。
  • 「揚げたて豆乳ドーナツ」は客の注文が入ってから揚げてアツアツを提供する。
  • スイーツの充実でコーヒーの注文も増える。
  • 当初は女性客のことを考えて開発された「水回収システム」。
 「ライバルは回転すしではないんです。コンビニです」
 くら寿司を運営するくらコーポレーション製造本部商品開発部商品開発担当マネージャーの松島由剛氏は話す。回転ずし競争時代と言われて久しい。さぞ、すしネタの仕入れや原価管理競争に大変なのだろうと思っていた記者は、同業をライバルと見ていない事実に驚かされた。

 現在、くらコーポレーションは全国に340店舗を展開し、売上げも右肩上がり。今期は店舗数も20店舗増やし、連結売上げ1,003億円を予定している。同社の業績が好調である秘密はどこにあるのか2014年12月に取材した。

■サイドメニューを注文する客

 回転ずしに行ってみると、最近気付くことがある。1皿100円以上のものが多い。しかも皿には寿司が一貫しか載っていない場合もある。1皿2貫100円を守り続けているくら寿司は、チェーン店としては今時珍しい存在だ。

 記者もたまにくら寿司に行くことはあるが土日は中心。店頭にはファミリー客の待ち行列ができているのを見かける。今回は試しに、平日のアイドルタイムにくら寿司の店舗に入ってみた。すると、土日とは異なり女子高生や学生だけのグループ客や子供を連れた主婦層もいる。寿司というよりはファミレスとファーストフードの雰囲気に似ているのだ。そして彼女たちの注文するものを観察していると、寿司ばかりではなく、丼メニューやスイーツを食べている人も多いのだ。ボックス席でゆっくりコーヒーを飲んでいる人もいる。

 実は、くら寿司はサイドメニューに力を入れている。2012年11月には「7種類の魚介醤油らーめん」を導入。2013年には天丼、うな丼、2014年にはイベリコ豚丼、特上うな丼といった具合に丼メニューを拡充した。また、2013年12月にプレミアコーヒー「KULACAFE」を展開すると、コーヒーに合うスイーツとして「フォンダン・ショコラムース」「イタリアンティラミス」「京風あんぶらん」「ニューヨークチーズケーキ」を販売開始。昨年9月に販売を開始した「揚げたて豆乳ドーナツ」も好評だ。驚くのは、この「揚げたて豆乳ドーナツ」は、注文を受けてから店舗で揚げているということだ。寿司チェーンの厨房で、注文のつど揚げて提供するというのは、これまで考えられなかったこと。店舗のオペレーションを複雑にする点も懸念されるが、実験店などでの綿密にオペレーションテストを経て導入した。「今お客さんが求めているのは、揚げたてでアツアツのものだったりとか、逆により冷たいものだったりとか商品の鮮度感を求めていて、口が肥えてきている。だから単にケーキを出すだけでは満足していただけなくなっているのです」と商品開発のいきさつについて、松島氏は振り返る。
《RBB TODAY》

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