マクドナルド店舗の実態、第三者検査機関に同行 | RBB TODAY

マクドナルド店舗の実態、第三者検査機関に同行

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パテを焼く台座のキズも確認する
  • パテを焼く台座のキズも確認する
  • マクドナルド、フードセーフティチェックリスト
  • ネジのゆるみにも注意
  • マクドナルド店舗の臨時衛生検査
  • マクドナルド店舗の臨時衛生検査
  • 使用を禁止されている金属たわしが見つかった
  • マクドナルド店舗の臨時衛生検査
  • マクドナルド店舗の臨時衛生検査
 カップ麺からコンビニフード、そしてハンバーガーと相次ぐ異物混入の報道。製造・販売を停止したメーカーもある。今回、マクドナルドの首都圏某店舗で行なわれた検査に同行することができた。

 食品企業としては、もちろん故意に異物を混入させることはないが、ヒューマンエラーというのはどうしても発生してしまう。それを防ぐために活躍しているのが「第三者検査機関」による検査だ。マクドナルドの場合、複数の検査機関が入っており、取材時はコロナ技研工業が検査に当たった。マクドナルドの検査に媒体が同行するのは初めてだ。

 第三者検査機関による検査は、マクドナルドが独自に定める食品衛生についてのルールにのっとり、行なわれる。年1回、全店で抜き打ち検査が行なわれているが、今回の検査は異物混入防止対策にフォーカスした臨時衛生検査となっている。臨時衛生検査も全店で行なわれる予定で、もちろん現場には事前に実施予定は知らされてはいない。ちなみに衛生検査員というと白衣を連想するが、マクドナルドでは通常営業中の店舗で検査を行うため、来客がびっくりしないよう目立たぬ服装で行なう。帽子とエプロンの着用は必須だ。

 検査が始まると、担当者が手際よく調理場を確認していく。異物混入の原因となる、棚のネジのゆるみや棚奥の状態。そして調理器具の状態を細かく見ていく。問題がある箇所は写真を撮り、後日フィードバックする。今回の店舗では、ネジのゆるみは大丈夫であったものの、金属たわしや、スパチュラ(金属のヘラ)の不良が見つかった。

 まず金属たわしについては、マクドナルドは厨房内での使用を禁止している。たとえ使わなくとも、調理場のなかにあるだけでNGだ。そしてスパチュラには先の部分に小さなヘコミが見つかった。パティを焼く際にスパチュラを使うが、なにかの衝撃で凹んで歪んだ部分が欠落する可能性があるし、パテを裏返す際には、その歪みが鉄板を傷つける可能性があるからだ。

 マクドナルドの担当者は「ルールを設けることはできるが、きちんと実施されているかは、現場を確認しないと分からない。そして、実施状況の確認をより確実にするため、内部だけではなく第三者検査機関の専門の方にもお願いしている。検査は、今回の店舗だけではなく、国内全店舗で実施する。もし不適合があれば再検査を実施し、より確実なものにしていく」と話した。

 また、検査に立ち会った現場スタッフ(クルー)のリーダーは「検査があると気が引き締まる。フードセーフティが重要なことは認識しているが、スタッフに四六時中注意できるかというと、現実的にはそうでない時も出てしまう。再教育という意味でも、こういった検査は重要だ」と語った。

 マクドナルドは、フードセーフティについて独自に厳しい基準を設けている。それは他社の検査も担当しているコロナ技研工業の担当者も驚くほど細かいものだという。しかし、今回の金属たわしのように、完全には防げないことも出てくる。金属たわしは器具をきれいにしたいと、現場が良かれと思った工夫だったという。本来使うべき道具があるのだが、全店検査は意識の共通化、水準の維持も目的としている。

 現在、非常に注目度の高い食の安全の問題だが、メディアが過敏になっている面もあり、SNSの情報を報道機関が追うようなこともある。メディアが取りあげると、今度は一般の人がまたそれに反応してしまう。例えばマクドナルドでは、原料に使われている胡椒の粒でも異物ととらえて問い合わせがあるとのことで、企業は混乱しがちだ。

 コロナ技研工業の担当者は「例えば機械による作業でも、どうしてもエラーは出てしまう。ルールをどんなに厳しくしても、人間が作業している限り、どうしても事故をゼロにはできない。しかし、マクドナルドの場合は過去の事件以降、業界で最も細かいといえる基準を設けている」と話す。

 コロナ技研工業の担当者は「現在の食の安全は、一昔前よりも大幅に改善されている。それは外部検査機関だけではなく、企業努力もあって確保されている」と話していた。
《阿部哲也》

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