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NTT西、NGN対応シンクライアント活用の「エコオフィス環境トライアル」を開始

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ワークスタイルの変革によるエコオフィス化の検証
  • ワークスタイルの変革によるエコオフィス化の検証
  • システムの省電力化によるエコオフィス化の検証
 NTT西日本は26日、環境保護活動に経営を融合した「環境経営」の取り組みの一環として、NGN対応(IPv6)シンクライアントを活用した「エコオフィス環境トライアル」を行うことを発表した。12月1日から開始する。 

 NTT西日本グループでは、「NTT西日本グループ中期経営戦略」のもと「環境経営」を推進しているが、今回の取り組みでは、実際のオフィス環境にNGN対応シンクライアントを導入し、「ワークスタイルの変革によるエコオフィス化」「システムの省電力化によるエコオフィス化」についてトライアルを実施し、さらなる「エコオフィス活動の推進」を目指すとのこと。

 トライアル期間は、12月1日〜2010年3月31日で、「NTT西日本ビル(大阪市中央区)」「NTT西日本神戸中央ビル(神戸市中央区)」「UC和幸ビル(大阪市此花区)」など合計12拠点ビルの一部フロア。トライアルの規模として、NGN対応シンクライアント端末を約1,600台導入する。検証内容は、実際のオフィス環境においてNGN対応シンクライアント端末をIPv6ネットワークに接続・導入し、ICTによって、人・物の移動の効率化、ペーパーレス等を進め、社会における環境負荷を低減する取組み「Green by ICT」と、技術・プロセスの改革によって、ICT設備の環境負荷を低減する取組み「Green of ICT」の両面からトライアルを行う。

 「Green by ICT」の面からは、シンクライアントの特長である、移動先のどこでも利用者のデスクトップ環境を再現できる「ホットデスキング」を活用し、オフィスの座席を決めずに業務を行うスタイル「フリーアドレス化」などワークスタイルの変革を行い、エコオフィス化に向けた検証等を行う。また「Green of ICT」の面からは仮想化技術等を活用したシステム構築により、システム自体の省電力化によるエコオフィス化を進めるとともに運用管理の評価検証を行う。

 「Green by ICT」では、フリーアドレス化によって、社員同士のコミュニケーションを活性化させ、情報の共有・活用の促進を図ることにより業務効率を高める他、オフィスの作業スペース集約によるオフィス照明や、空調の効率化などの使用電力量削減の検証を行う。また、会議スペースにもシンクライアント端末を設置することで、紙資料を配付することなく情報共有を行える会議のペーパーレス化を促進する。これまでの紙資料から電子データ資料への移行を実現し、オフィス内のプリンタ/複写機台数の削減や、資料等の収納スペースの削減にともなう効率化の検証を行う。さらに検証拠点の1つであるNTT西日本神戸中央ビルでは、フリーアドレス化や会議のペーパーレス化に加え、LED照明、人感センサ、電力のリアルタイムでの見える化等を複合的に組み合わせ、電力削減効果の最大化を図るとともに、ワークスタイルの変革に向けた働き方の改善に関する検証を実施する。また、再生材料の利用やリサイクルが可能な製品の採用により、オフィス廃棄物の大幅な削減を目指す。NTT西日本神戸中央ビルでの検証は12月中旬に運用開始予定で、パソコン・照明の消費電力を50%削減することを目標とする。

 「Green of ICT」で、シンクライアント端末は、最小限のネットワーク機能や入出力機能に絞られるため、従来のデスクトップ型の利用者端末に比べ消費電力削減につながるが、その一方で、従来、利用者端末に搭載されていた機能がサーバ設備に必要となるため、システム全体の消費電力を削減するためには、サーバ設備の省電力化を進める必要がある。トライアルにおいては、サーバ設備に「仮想化技術の活用」と「利用者毎に割り当てられるリソースの最適化」等を行うことで、サーバの効率的な運用を実現し、シンクライアント端末とサーバ設備をあわせたシステム全体の省電力化の効果について、検証を行う。また、サーバ設備に機能を集約することによるもう1つの効果として、運用管理稼働の削減や利用者負担軽減についても検証を行う。
 
 NTT西日本では、「エコオフィス環境トライアル」において得られた検証結果を元に、2010年度中にエコオフィス化のガイドラインを制定し、NTT西日本グループ全体へ展開を図ることを予定中。また、トライアルで効果が確認された技術等を活用し、NGNのセキュアな環境下において、パンデミック対策、ワーク・ライフバランス実現等を目的とした在宅勤務への展開についても今後検討を進めていくとしている。
《池本淳》
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