地下鉄移動に強いキャリアは?……東京メトロ副都心線で3キャリアの通信速度をチェック! | RBB TODAY
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地下鉄移動に強いキャリアは?……東京メトロ副都心線で3キャリアの通信速度をチェック!

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副都心線唯一の地上駅である和光市駅。ドコモ端末が下り平均24.65Mbpsで最速
  • 副都心線唯一の地上駅である和光市駅。ドコモ端末が下り平均24.65Mbpsで最速
  • 渋谷駅ではauのアンドロイド端末が、下り平均24.23Mbpsと最速だった
  • iPhone端末はソフトバンクの3G区間を除くと、ほぼ互角の争いとなっている
  • 渋谷駅で副都心線が東急東横線に直通。相互運転が3月16日に開始された
  • 和光市駅から先は東武東上線に直通。西武池袋線との複々線区間もあり、小竹向原駅で分岐する
  • Android端末の計測結果
  • iPhone 5の計測結果
 東急東横線との相互直通運転が始まり、ますます利用する機会が増えそうなのが「東京メトロ副都心線」。横浜から川越まで乗り換えなしで移動できるということで、大きな注目を集めている。

 また、東京メトロでは3月21日より、ついに全線でネット接続が可能となった。この実測テストもかねて、今回は副都心線の全16駅で速度テストを実施した。

 なお、今回のテストで使用した端末は、3キャリアそれぞれのLTE対応Android端末(NTTドコモ「GALAXY S III α SC-03E」/KDDI(au)「Xperia VL SOL21」/ソフトバンクモバイル「MOTOROLA RAZR M 201M」)および、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルの「iPhone 5」。このテストは平日の日中に、10両列車の3号車付近で行っている。

■駅のホームで最速の回線は?

 今回のテストでは渋谷駅~雑司ヶ谷間駅間と、雑司ヶ谷駅~和光市駅間で計測結果に大きな違いが出た。まずKDDI(au)は「Xperia VL」「iPhone 5」ともにほぼ全駅でLTEに対応していた。それに対して、ソフトバンクモバイルの「iPhone 5」は雑司ヶ谷駅と和光市の間でしか4G LTEに接続できず、「MOTOROLA RAZR M」に関しては4Gに接続できたのは地上駅の和光市駅のみで、それ以外では3Gのみの対応となっている。NTTドコモ「GALAXY S III α」についてもほぼ同じ状況で、移動中にLTEで接続できる区間があったものの、駅のホームでは和光市駅以外でLTEは利用できなかった。

 このため、KDDI(au)の端末はAndroidが8駅、iPhoneが4駅と、半分以上の駅で下り平均最速値を記録している。通信速度は20Mbps以上で安定しているが、池袋駅ではおそらく回線の混雑が原因となって通信速度が低下。そのほか、全キャリアで通信状態が悪い氷川台駅や地下鉄赤塚駅でも、通信速度が20Mbpsを下回った。

 一方ソフトバンクモバイルは、4G LTEで接続が可能だった要町駅、平和台駅、地下鉄成増駅の3駅で下り最速値を記録。特に、平和台駅については33.34Mbpsと、今回のテストでは唯一下り平均で30Mbpsを超える通信速度を記録した。ただ、駅によっては繰り返し計測していると、ときに10Mbpsを下回るなど、やや回線に不安定な様子が見られた。

 また、ソフトバンク「MOTOROLA RAZR M」については、3G回線時でも10Mbps以上での通信が可能な駅があった。他キャリアのLTEを超える速度が出ることもあり、4Gにつながらなくても、ある程度は快適にネットを利用することができる印象。

 最後にNTTドコモ「GALAXY S III α」は、地下では3G接続のため、平均速度は3Mbps前後。その一方で、地上駅である和光市駅では全キャリアを上回る下り平均24.65Mbpsを計測している。

■電車が移動中の通信状態は?

 先ほど、東京メトロの全線でネットが開通と説明したが、実はこれには例外がある。というのも、小竹向原駅~千川区駅間については、例外として今年中での開通を予定しているのだ。このため、通信中にこの区間を通過すると、ネット接続が切断される。このようなデットスポットは、新宿三丁目駅~東新宿駅間や、地下鉄成増駅~和光市間でも確認できた。長く時間がかかるような通信を行うときは、途中でエラーが出てしまう恐れがあるので注意したい。

 また、電車での移動中にも参考値として計測を行ったが、KDDI(au)の「iPhone 5」とNTTドコモ「GALAXY S III α」については、むしろ駅停止時に比べて通信速度が平均して速くなっている。特に、「GALAXY S III α」については、ほぼすべての区間でLTEでの接続が可能。通信速度も平均10Mbps以上を記録した。

 これらの結果を踏まえると、全線でまんべんなく高速なのがKDDI(au)で、エリアによっては瞬間的に高速なのがソフトバンクモバイルの「iPhone 5」。それに続くのがソフトバンクモバイルの「MOTOROLA RAZR M」だが、移動中はそれをNTTドコモのLTEが抜き去るというのが、今の副都心線の回線事情のようだ。どの端末でも場所を選べば10Mbps以上での通信が可能なので、電車移動中に大容量ファイルのやり取りができるのは、ノマド族なビジネスマンなどには嬉しい環境といえるだろう。
《丸田》
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