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NTTぷらら事業戦略発表会……スマートテレビ対応チューナなど

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●新サービスの充実~日本初となるクラウドゲームも提供へ

 もう1つの目玉は、新サービスへの対応だ。これまで同社はコンテンツの充実に力を注いできたが、今回の発表では従来サービスに加え、さらに国内初となるテレビ向けクラウドゲーム「ひかりTVゲーム」や、約50タイトルのアプリケーションを楽しめる「ひかりTVアプリ」なども新チューナーと同時に提供する予定だ。

 ひかりTVゲームの開発には、10社以上のゲームパブリッシャが参画しており、代表的なキラーコンテンツとして、KONAMIの「プロ野球スピリッツ LIVING MANAGER」や、タカラトミーエンタメディアの「人生ゲーム×ひかりTV」のほか、約50タイトルを順次提供していく方針だ(サービス開始当初は30タイトルを予定し、月額525円)。

 従来のネットワークゲームでは、サーバ側だけでなくクライアント端末側でも処理をする必要があり、ある程度のパフォーマンスが求められていた。クラウドゲームの場合は、ゲームの動作や処理をすべてクラウド側(サーバ側)で行っており、ゲーム画面をストリーミングで配信する形となる。そのためスマートフォンなど多彩なマルチデバイスによってゲームを楽しめるのだ。

 「2013年下期には、テレビとスマートフォン、タブレットを連携し、家族や友人と多数で対戦プレイをしたり、ひかりTVゲーム加入ユーザーのプレイをライブ映像で観られる“クラウドパーティプレイ”といったサービスも提供する予定だ」(板東氏)。

 またテレビ画面上で楽しめるひかりTVアプリを、ひかりTVアプリマーケットから提供する。これらのアプリは当初約50タイトルほど揃え、サービス開始時に無料で提供するそうだ。「タイトルを充実させるために、できるだけ早い時期に100タイトルまで増やしたい」(板東氏)とのこと。コンテンツはライフスタイル(11個)、教育(14個)、エンターテインメント(11個)、ゲーム(9個)という分野で構成され、ひかりTVオリジナルのアプリケーションも提供。

 たとえば、子供に見せたいビデオや番組を事前に登録できる「キッズルーム」(仮称)は、NTTぷららなどが開発した独自コンテンツだ。学校の時間割や毎日のやることリスト(TODO)をチェックし、ポイントを貯めることもできる。またバスの運転手になった気分で遊びながら学べる英語学習ゲーム「きみはしんまいドライバー」(ベネッセコーポレーション)なども提供される。

 そのほか「ソーシャルVOD機能」も6月3日から提供する。これはビデオサービスの視聴中に観た映像のタイムラインに合わせ、感情を表すスタンプやコメントを投稿できるもの。いわばVOD版のニコニコ動画のようなものだろうか。コメント投稿数は折れ線グラフで表示されるため、盛り上がったシーンが一目瞭然で、そのシーンにスキップして映像をすぐに見られる。

 VODサービスでは4Kトライアルも進めていく方針だ。「注目されている4Kの映像サービスについては、総務省などの議論を踏まえて対応していくことになるが、これまで我々が培ってきたIP放送やVODのノウハウ、NTT東西の広帯域インフラ、光回線を活かして4KのIP配信を目指したい。いま“下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員会”に協賛しており、4Kによるコンテンツを制作する予定だ」(坂東氏)。

 このプロジェクトは、大田区の町工場が中心となって国産ボブスレーの開発を進めているプロジェクト。「すでに第一弾の国産ボブスレーでは、国内大会でプレイヤーが見事に優勝をおさめた」(マテリアル 代表取締役 細貝淳一氏)という。この国産ボブスレーの映像をVODサービスのトライアル版として制作する。

 今後の展開だが、マルチデバイス化については第2四半期にはPC向け映像配信とダウンロードレンタルをスタートさせる予定だ。一方、新サービスについては発表のとおりだが、目玉となる日本初のクラウドゲームを第2四半期までに現行チューナでも対応させていく方針。

 最後に坂東氏は「マルチデバイス化はPC向けに対応させることで完結する。さらに新たなサービスによって、2014年3月末には300万人の会員獲得を目指したい。次のひかりTVはテレビという枠を越えて、総合ライフエンターテインメントサービスとなるように発展させていきたい」と抱負を語った。

 同社では、コンテンツの拡張と新チューナによるUI、マルチデバイス化という他社にない3つの強みによって、ひかりTVによる「スマートテレビサービス構想」を推進し、次世代の総合ライフエンターテインメントサービスを実現すべく、新しいステップを踏み出すことになるという。
《井上猛雄》
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