【iEXPO2009 Vol.6】NECのマッシュアップポータル——来春出荷予定 | RBB TODAY
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【iEXPO2009 Vol.6】NECのマッシュアップポータル——来春出荷予定

エンタープライズ その他
マッシュアップポータルのサービスイメージ
  • マッシュアップポータルのサービスイメージ
  • WebOTX Portalで開発された図書貸出システム
  • WebOTX構造内でのマッシュアップポータルの位置づけ
  • 基幹システムごとのアプリや複数のパッケージなどで処理する業務は効率が悪い
  • マッシュアップポータルで業務プロセスに応じた、リソースを任意に組み合わせたアプリが開発できるようになる
 SaaS、クラウド市場が拡大するとともに、SOA(サービス指向アーキテクチャ)は、従来からのBPM(ビジネスプロセス管理)主体のトップダウンから、現場の業務プロセスと既存基幹システムをどのように組み合わせるかという視点からボトムアップのSOAが注目されるようになってきている。そのソリューションのひとつに「マッシュアップポータル」がある。

 NEC主催の「C&Cユーザーフォーラム & iEXPO 2009」では、WebOTXを活用したマッシュアップポータル「WebOTX Portal」が参考出品されていた。従来のSOAでは、業務プロセスをモデル化し、BPELのようなXMLによって業務アプリを自動生成しようという発想だが、マッシュアップポータルの考え方では、既存の基幹システムのリソースにSOAPやRESTといったプロトコル(XMLベース)でアクセスし、実際の業務プロセスのフロントエンド処理をWebサービスとして提供する。このとき、生成されるWebサービスもツールによって自動生成、もしくはインタラクティブな開発が可能となる。

 展示していたシステムはWebOTXをベースに、企業内の図書データベースの検索、管理業務と外部のサイトとも連携したものだ。社内の蔵書データからアマゾンなどのECサイトの情報をリンクさせていた。ユーザーからは、通常のWebサービスのアプリケーションに見える。このようにして構築された業務アプリは、ブラウザ経由で簡単に使うことが可能だ。

 基幹システムや他の業務アプリ、グループウェアなどとは、「ポートレット」と呼ばれるモジュールが接続を担当する。プロトコルはRESTだそうだ。他にも基本サービスとしてセッション管理、認証管理機能なども用意され、フロントエンド部分のUIはグラフィカルな開発環境でボタンやメニュー、フィールドを設計していく形で作っていく。

 マッシュアップポータルは、業務プロセスの変化に柔軟に対応できるだけでなく、既存システム、特にレガシーシステムのデータを最新システムに対応させる場合にも有効といわれている。大規模システムのリプレースではなく、必要な部分だけ残しておけば、ビジネスロジックとフロントエンド処理は簡単に開発できるからだ。

 WebOTX Portalは2010年4月出荷予定という。
《中尾真二》
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