“なりすまし”を防ぐ!NECの顔認証AIエンジン「NeoFace」 | RBB TODAY
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“なりすまし”を防ぐ!NECの顔認証AIエンジン「NeoFace」

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NECでは、顔認証AIエンジン「NeoFace」を採用した商品やサービスに注力している
  • NECでは、顔認証AIエンジン「NeoFace」を採用した商品やサービスに注力している
  • NeoFace MonitorのAPIに対応している業務ソフトと連携が可能。デモではOBC社の奉行シリーズを使用した
  • 実際に徳島で実施された、観光アプリとNeoFace Cloudを連携させたソリューションが紹介されていた
 NECでは、高い精度を誇る顔認証AIエンジン「NeoFace」を採用した商品やサービスに注力している。17日には、クラウドに対応した「NeoFace Cloud」の提供を開始した。本稿では、プレス向けに行われた説明会の模様をお伝えする。

■NeoFace Monitorならではの強み

 NeoFaceは、米国政府機関主催の認証技術ベンチマークテストにおいて4回連続で第1位を獲得した技術。説明会では、これを使ってPCおよび業務ソフトにセキュアにログインする「NeoFace Monitor」のデモが紹介された。業務ソフトを起動させるとポップアップ画面が出現。PCの内蔵カメラがユーザーの顔を認識すると、あっと言う間に認証に成功して目的のソフトが使えるようになった。本サービスは12月にリリース予定だという。

【動画】「NeoFace Monitor」でPCにログインする様子



 「NeoFace Monitor」ならではの特徴はあるのだろうか。担当者は「今回のバージョン3では、なりすまし対策を強化しました」と説明する。具体的にはPCへのログイン、あるいはロック解除時に「目を閉じて下さい」「視線を右に移してください」といった複数の指示がランダムに表示される仕様。これにより、写真や動画を使った不正ログインを防ぐという。

 また、業務ソフトの使用中には”常時監視機能”を利用可能。読んで字のごとく一定間隔で本人確認をおこなう認証機能で、離席時にロックを忘れても不正利用を防止できる。未登録ユーザーの顔画像はログに保存される仕様だ。

NeoFace MonitorのAPIに対応している業務ソフトと連携が可能。デモではOBC社の奉行シリーズを使用した
NeoFace MonitorのAPIに対応している業務ソフトと連携が可能。デモではOBC社の奉行シリーズを使用した


【動画】業務ソフトとの連携例



 このほか、顔認証とID/パスワードを組み合わせた認証でセキュリティを強化することも可能。担当者は「IDとパスワードによるログインでは、誰がいつPCを使っていたかを確実に特定することはできません。顔認証なら、確実な利用履歴が取得できます」と説明する。複数の顔画像を登録できるため、社内の複数人で1台のPCをシェアする際にも利用できるとのこと。すでに法人のほか、自治体、教育機関などからも引き合いがあるという。

 世の中には、赤外線カメラを使った高度な生体認証サービスなども出ている。しかし、それを利用するには専用の機器を用意しなければならない。これに対して、「NeoFace Monitor」はPCに内蔵されている既存のカメラ、あるいはサードパーティから発売されている安価な外付けカメラでも利用できる。このあたりも強みとなっているようだ。

■NeoFace Cloud

 この顔認証機能(API)をクラウドで提供するサービスが「NeoFace Cloud」。NECのクラウド基盤「NEC Cloud IaaS」を介するため、利用者側ではサーバを設置する必要もなければ、メンテナンスも不要になる。またPCのみならず、スマートフォンやタブレットなど様々な端末で利用できるのも大きなメリット。このため業種業態を問わず、様々なシーンでの利用が想定されている。

実際に徳島で実施された、観光アプリとNeoFace Cloudを連携させたソリューションが紹介されていた
実際に徳島で実施された、観光アプリとNeoFace Cloudを連携させたソリューションが紹介されていた


 たとえば、店舗のロボットやネットワークカメラが来店客を撮影して、登録済みの顔画像と照合することも可能。会員制のフィットネスクラブや高級なブティックで利用すれば、常連客が来店した際に「前回はどんなサービスを利用した」「どんな指摘を受けた」といった情報を、即座に店員に通知することができる。

 顔認証による本人確認とGPSを連携させて「労務管理」に利用することも考えている。何時何分にどの場所に行った、ということが明らかになるので、工事現場の作業員や外回りの営業に向けたソリューションとして使えるという。担当者は「東京オリンピックに向けて、ボランティアの管理にも使えます。顔パスにより、受付が早くなるでしょう」と説明していた。
《近藤謙太郎》
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