誰がどれだけ滞在したのか丸わかり!? 顔認証技術の応用例 | RBB TODAY
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誰がどれだけ滞在したのか丸わかり!? 顔認証技術の応用例

IT・デジタル セキュリティ
顔認証技術を活用した待ち時間・滞在時間計測のデモ展示。事前に顔画像の登録をしたわけではないのに、筆者がブースに立ち寄ると各ポイントで撮影された筆者の顔画像が一覧表示されていた(撮影:防犯システム取材班)
  • 顔認証技術を活用した待ち時間・滞在時間計測のデモ展示。事前に顔画像の登録をしたわけではないのに、筆者がブースに立ち寄ると各ポイントで撮影された筆者の顔画像が一覧表示されていた(撮影:防犯システム取材班)
  • 会場内動線中に設置された監視カメラがとらえた筆者の顔画像。それなりに混雑している中でも筆者の顔を認識していた(撮影:防犯システム取材班)
  • 歩行中のため、被写体ブレが発生している画像でも筆者の顔と認識(撮影:防犯システム取材班)
  • 表示画面には、各ポイントで撮影された顔画像のサムネイルの他、入場&退出時間、各ブースの立ち寄り時間などが表示されていた(撮影:防犯システム取材班)
 顔認証というと、どんなことをイメージするだろうか? 自分の顔を従来のキーや暗証番号の代わりに使って、入退室管理を行うといった使い方がもっともイメージしやすいが、昨今では、既存の監視カメラシステムと連携させて、特定の人物がカメラに映ると、知らせてくれるといった、防犯や徘徊対策として活用されることも増えつつある。

 そうした中でNECは、東京国際フォーラムで開催したプライベート展示会「C&Cユーザーフォーラム&i EXPO 2016」において、顔認証の活用提案の1つとして、商業施設などでの待ち時間・滞在時間計測に用いることを想定した顔認証技術のデモ展示を行った。

 このデモ展示では、「C&Cユーザーフォーラム&i EXPO 2016」の会場内動線に複数の監視カメラを設置し、同技術を展示するブースに立ち寄るまでにかかった時間やその都度撮影された顔画像を表示。自分の行動を逐一監視されているような怖さもいささか感じたが、技術としては確かにスゴい。

 一般的に顔認証といえば、あらかじめ登録した顔画像を元にカメラが撮影した映像の中から照合するといったものを連想するが、今回展示された技術では、事前登録不要で、複数のカメラで撮影した映像の中から任意の顔を抽出し、リアルタイムでの表示を行っていた。

 実際に筆者も、同ブースに立ち寄ると自分の顔をとらえた監視カメラの切り出し画像が表示されており、各ポイントで撮影された画像を確認させてもらうと確かに筆者の姿が映っていた。



 また、映像だけでなく、監視カメラ間の移動にかかった時間なども一緒に表示されており、この数字を集計していけば、商業施設やアミューズメント施設などで、待ち時間を算出したり、滞在時間の違いによる関心度の可視化や混雑原因の究明などにも役立てることができるわけだ。

 そして何より驚かされたのは、それなりの混雑具合だったにもかかわらず、入口でさり気なく撮影された筆者の顔画像を元に他のカメラがとらえた映像でも同一人物と判定していた点。しきい値の設定などで、判定精度は変わってくることも考えられるが、被写体ブレした顔映像も検出されているなど、確かな検出精度であることをうかがわせる。



 ちなみに出口にも同技術のブースは設置されており、そちらでは1枚だけ筆者以外の人の顔も同一人物として判定されていたが、その辺は参考出展ということもあり、ご愛敬。



 なお、同技術は、取材を行った11月2日現在、参考出展という形で展示されており、利用されている顔認証エンジンは同社最新の「NeoFace(R)Watch V3.0」とのこと。想定する利用シーンとしては、空港や駅、役所や銀行などでの待ち時間案内、ショッピングモールやテーマパーク、イベントにおける滞在時間の計測、そして入退場の不一致による不正滞在者や長時間滞在者の検出といったセキュリティ用途など、多岐にわたっている。
《防犯システム取材班/小菅篤》
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