【浅羽としやのICT徒然】第2回 SDNの基礎の基礎(後編) | RBB TODAY

【浅羽としやのICT徒然】第2回 SDNの基礎の基礎(後編)

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SDN ShowCaseでは、ほかにもNTTデータやNECなどが展示やデモを行っていた
  • SDN ShowCaseでは、ほかにもNTTデータやNECなどが展示やデモを行っていた
 前回は、道路や鉄道のようなハードなネットワークと、それを利用して運営される宅配便のようなソフトなネットワークとの関係について説明しました。

 宅配便ネットワークは、道路や鉄道という固いネットワークの上にソフトに作られた、目に見えないネットワークでした。そして沢山の宅配便ネットワークが、一つの道路や鉄道を共用しながらも荷物が混ざりあう事も無く、それぞれが工夫をしながら独立に運営されていました。SDNはこれと同様なことを、クラウドや通信ネットワーク上に実現します。つまり、ルータやスイッチなどから構成されるハードなネットワークを共用しながら、複数のソフトなネットワーク(仮想ネットワークと呼びます)を互いに独立に動作させます。そしてそのためのさまざまな設定や制御を、コントローラと呼ばれるソフトウェアで集中して行うのです。今回はSDNが実際のネットワークでどのように活用されるのかを考えてみましょう。

 クラウドの場合、大規模なサーバクラスタ上で数千~数万台の仮想マシン(VM)が動作しています。仮想マシンはそれぞれ異なるユーザに割当てられていて、一人のユーザには数台~数百台程度のVMが割当てられています。ユーザが自分に割当てられているVMを何かの目的のために利用するためには、それらをネットワークで相互に接続して、システムを組み上げる必要があります。一方、クラウドの環境では、サーバやネットワーク機器などで構成されたハードなネットワークを、沢山のユーザで共用利用する必要があるため、各ユーザのネットワークは、ソフトな仮想ネットワークとして構成し、動作させる必要があります。ここで、SDNの技術が用いられます。SDNでは、コントローラが各VMがどの仮想ネットワークに接続されているのかを管理し、そのVMから送り出されるパケットをどのような道順でハードなネットワーク上に転送し、同じユーザの他のVMに送り届けるかを制御します。この仮想ネットワーク上のパケット転送の設定をソフトウェアが自動的に実施します。VMの生成と管理のほうは既にソフトウェアで自動設定することが可能になっていますので、それらを繋ぐ仮想ネットワークの構成もSDNにより自動化されれば、クラウドサービスを注文してから実際に使い始められるようになるまでのリードタイムを劇的に短縮することができます。
《RBB TODAY》

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