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今年は仮想化活用元年——日本HPが仮想化環境の導入を推進する新たなソリューション

エンタープライズ その他
仮想化浸透の変遷
  • 仮想化浸透の変遷
  • あらかじめ仮想ソフトをロードしたUSBデバイスを装着して納品
  • あらかじめ仮想ソフトをロードしたUSBデバイスを装着して納品
  • VDI専用バンドルライセンス
 日本ヒューレット・パッカードは7日、サーバ組み込み型の仮想化ソリューションなど仮想化導入を推進する製品を発表。本社で記者会見を開催した。

 エンタープライズストレージ・サーバ事業統括ISSビジネス本部ソフトウェア・プロダクト&HPCマーケティング部部長の赤井誠氏は、仮想化はエンタープライズ分野での採用が急速に増えているとして、仮想化が浸透する過程と分析し、仮想化への興味、導入、活用の3つを挙げた。その上で、2005年は「弊社で仮想化セミナーをすると100名以上の申し込みがある状態だった。この時は、グループ単位の導入検討が特徴で、具体的にはNTサーバのアプリを依然として使いながらのコンソリデーション環境構築が注目をあびていた。システムの開発・検証環境への導入も多かった」として、関心が高まり、研究がさかんだった時代と振り返った。そして2006年からは仮想化関連のソリューションの売り上げが伸びてきたとして、2008年は「仮想化活用元年」と位置づけた。「仮想化ソリューションを使って、どのようにビジネスに活用していくか?適用範囲を拡大していく時代だ」と強調した。

■USBデバイスとHP Proliantサーバの組み合わせで提供する仮想化

 これらを踏まえて、エンタープライズストレージ・サーバ事業統括ISSビジネス本部サーバ・プロダクト・マーケティング部の木村剛氏が「HP Proliant iVirtualization」について説明した。氏は仮想化ソフトのインストール、初期設定、ライセンスファイルの適用、仮想サーバ作成など、仮想化環境特有の作業が、今まで仮想化導入の経験がないユーザには敷居は高かったとして、仮想化環境を簡単に導入するためのものであるとアピールした。具体的には仮想化ソフトをUSBスティックのなかにロードしておき、Proliantの内部USBポートに装着した状態で納品する。ライセンスキーは入力済みとなっている。ユーザが購入後電源を入れると仮想化ソフトがUSBキーからブートし、余計なインストールなく仮想化されたサーバが使用可能になる。今回ロード対象となっているのはVMware ESXiだけだが、今後はCitrix XenServer、Microsoft Hyper-Vも適用していく予定だ。

 対応する機器はCTO、BTOの両方で、ESXi単品としてもDL380/DL385、ML370、BL460c/465c/480cなど2プロセッサ サーバ用は39,900円、DL580/DL585、BL680c/BL685cなど4プロセッサ用は79,800円と業界最小価格で提供する。ESXiには、統合管理コンソール「HP Systems Insight Manager」の管理エージェント機能があらかじめ組み込まれている。「仮想化ソフトウェア上で動いているゲストOSを管理するためのエージェントも組み込まれており、物理サーバも仮想サーバも一元的に管理することが可能だ」(木村氏)。

■HP Insight ControlとVMware Infrastructure 3 Enterpriseのバンドル

 次に木村氏は、仮想化によるサーバー統合で新たな課題が発生していると指摘した。例えば、近くにあったサーバが専用ファシリティ/ルームに移動するなど距離ができる、また仮想サーバも管理の対象になってきた、OSの数はリソースに余裕があった場合には増えている、集約したら電力消費量が目立ってきた、などの課題だ。これに対応するのが「VMware Infrastructure with HP Insight Control」だ。HP Insight Controlはスイート製品で、物理・仮想環境の統合管理、物理・仮想の相互移行、配布、遠隔操作機能、消費電力・発熱の統合管理などの管理機能を提供する。今回はこのHP Insight ControlとVMware Infrastructure 3 Enterpriseをバンドルした製品になる。これらのバンドル製品をつけた状態で、VMware Infrastructure 3 Enterpriseは96万6000円から88万2000円へ値下げする。

■仮想クライアントソリューション「VDI」

 また、クライアント環境を仮想化するソリューション「Virtual Desktop Infrastructure」(以下、VDI)も発表した。ユーザが側には機能をしぼったシンクライアントを導入、仮想化されたサーバ上にあるクライアント環境にリモートデスクトッププロトコルでログインする。今までVMwareを導入している管理者にとっては同じスキルレベルでクライアント環境も統合できるという。このソリューションにより、2CPUサーバに15〜40のユーザを統合(HP BladeSystemでラック1本あたり1000〜2500ユーザ)できるという。処理能力が必要なユーザに対しては該当ユーザを余裕のあるサーバに動的に移動可能であるなどの特徴がある。

 また、「VDIの実現にあたり、どうしてもVMwareのライセンスが導入のネックにっていた」として、これまでVMware製品をプロセッサライセンスで提供していたものを、VDI環境用にユーザライセンス形態で提供する。具体的にはVMware Infrastructure 3 EnterpriseとVirtual Center、VDM2のソフトをバンドルして提供することにより、例えば200ユーザの場合、プロセッサライセンスに比べて55%オフで提供可能とした。また、DVI構築サービスも315万円から開始する。
《RBB TODAY》
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