和食と和酒のマリアージュ パリとロンドンで大晩餐会 | RBB TODAY
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和食と和酒のマリアージュ パリとロンドンで大晩餐会

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フランス祝賀晩餐会(2月6日、パリ)
  • フランス祝賀晩餐会(2月6日、パリ)
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  • フランス祝賀晩餐会(2月6日、パリ)
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  • フランス祝賀晩餐会(2月6日、パリ)
  • フランス祝賀晩餐会、煮物椀(2月6日、パリ)
  • フランス祝賀晩餐会、炊合せ(2月6日、パリ)
 2013年12月、「和食;日本人の伝統的な食文化」(以下、「和食」)がユネスコ無形文化遺産に登録された。このきっかけとなる推進運動を押し進めたNPO法人「日本料理アカデミー」はパリとロンドンでの祝賀事業に参加し、和食と和酒でもてなした。

 2014年2月6日フランス外務省公館において「和食」大晩餐会は催された。主催はフランスのローラン・ファビウス外務大臣。ゲストとして招かれたのは、シュバイツアー大統領特別大使(ルノー会長)、カルロス・ゴーン(日産・ルノーCEO)ら、日仏財界関係者60名。おもてなししたのは、「日本料理アカデミー」を代表した、「菊乃井」主人の村田吉弘氏以下、京都から参加した18名の料理人。日仏財界関係者を相手に、懐石料理と日本酒を振る舞った。

 サーブされる日本酒はすべて、「日本料理アカデミー」協賛社である宝酒造の「松竹梅白壁蔵」。ウェイティングルームでは発泡性の「松竹梅白壁蔵『澪』スパークリング清酒」、会場内では料理に合わせて、「松竹梅白壁蔵<大吟醸>2013年金賞受賞酒」「松竹梅白壁蔵<生〓(きもと)純米>」「松竹梅白壁蔵『三谷藤夫』<山廃純米>」の3種類の日本酒がサーブされた。参加者はウエルカムドリンクとして供された発泡性清酒「松竹梅白壁蔵『澪』スパークリング清酒」をシャンパーニュグラスで飲むことにも違和感なく楽しんでいた様子で「白ワインを飲みたいという方は誰一人としていませんでしたよ」とフランス人メートル・ドテル(=パーティーで給仕などを行う責任者、給仕長のこと)はコメント。

 料理が運ばれる度にどよめきがおこり、和食に対する興味の深さと理解しようとする意思の表れが感じられた。イベント翌日無形文化遺産登録祝賀会にて鈴木庸一フランス大使は「これまでは外国の人達を自国に呼ぶことばかりを考えていた。しかし、これからは『和食』というソフト、『日本酒』というソフトがあり、それが両輪のような働きをして、海外でそれらを楽しんでもらう時期になってきた」と話した。

 イギリス・ロンドンでは、2014年2月10日在英日本大使館において祝賀イベントが、林景一駐英大使主催により開催された。英国貴族院議員ジョン・テイラー氏をはじめ、イギリスの政財文化界要人約150名とメディア関係者約20名が参加。雑誌『レストラン』が主催するランキング「サンペレグリノ世界のベストレストラン50」で世界一のレストランとして輝いた経歴のある「ザ・ファット・ダック(The Fat Duck)」のオーナーシェフ、ヘストン・ブルメンタール氏も参加した。料理を担当したのは、京都から参加した「日本料理アカデミー」合同チームと英国日本料理アカデミーの日本料理レストラン8店。

 レセプションでサーブされた日本酒は、「松竹梅白壁『澪』スパークリング清酒」、「松竹梅白壁蔵<生〓(きもと)純米>」、「松竹梅白壁蔵<大吟醸>無濾過原酒」など。〓=偏が酉、旁が元(以下同じ)

 林大使は、世界で好きな食べ物というアンケートに80%が「日本食」と答えたという結果や過去3年間で和食レストランが50%増えていること、今後いかに和食が世界から嘱目されているかを熱弁。2014年を和食イヤーと名付け、和食の普及、理解発展を宣言した。

 「ザ・ファット・ダック」オーナーシェフのヘストン・ブルメンタール氏は、「今回の和食の『無形文化遺産登録』により、和食は今後ヨーロッパでも発展する事は間違いなく、理解も進んでゆくであろう。また和酒の存在もますます身近なものとなるはず。和食と和酒がもたらす相乗効果にも期待したい」と語った。「菊乃井」主人の村田吉弘氏も「和食はうま味を中心に構成された料理。そして日本酒にもうま味成分が含まれるので相性がいい。さらに、酒は米と水からできており、米と水を炊けばご飯になり、酵母をくわえると酒になるので合わない訳がない。今現在も、世界にむけて和食はどんどん広がりをみせている。これと一緒に日本酒の世界的な発展にも期待できると思う」と語った。

 レセプション会場内では、170人の参列者が各日本料理店が提供した料理と日本酒とのマリアージュを楽しんだ。屋台で供される手毬寿司、白身魚昆布締めとキングクラブ味噌パウダー、うなぎとイカ墨パン等を食しながら、日本酒を片手に盛り上がりを見せた。

 パリとロンドンの両イベントに参加したフードコラムニストの門上武司氏は「和食といううま味を中心とした食事形態から始まり、ラーメン・焼き鳥という極めてカジュアルなスタイルから懐石料理という形式にまで、研究はされ始めた。和酒を飲んだときの海外の人達の反応がすこぶる良く、ほとんどの人達はワインを愛し、その比較とでも和酒を評価する。とくに和食との相性では圧倒的に好感度が高い。いま和食とともに和酒の情報を積極的かつ継続的に発信する時代である」とコメントした。

 両晩餐会での献立は以下の通り。

フランス祝賀晩餐会
○松竹梅白壁蔵 「澪」スパークリング清酒 (ウェイティングルーム)
○松竹梅白壁蔵 <大吟醸>2013年金賞受賞酒
八寸:「雪洞八寸 五種盛」
○松竹梅白壁蔵 <生〓(きもと)純米>
煮物椀:「蟹味噌仕立て松葉蟹 玉子豆腐 芹 生姜」
向付:「鮃昆布〆 伊勢海老焼霜 トロ 温玉 あしらい一式 土佐醤油」
箸休め:「生湯葉 揚げ百合根 鼈甲餡 山葵」
○松竹梅白壁蔵 「三谷藤夫」<山廃純米>
焼物:「白甘鯛味噌柚庵杉板焼 一盛 金柑蜜煮」
炊合せ:「海老芋 京菊菜 金時人参 焼椎茸 煮穴子 柚子」
強肴:「三宝柑釜 鮑 帆立貝 筍 独活 菜種 車海老 木の芽 ジュレ」
御飯:「トリュフ御飯 合鴨照り焼き 九条葱醤油炒め 山椒」
止め椀:「赤出汁」
香の物:「聖護院蕪浅漬け 奈良漬 蕪の葉 柴漬け」
水物:「豆腐のブラマンジェ風」
菓子:「干菓子色々 吹き寄せ風」
抹茶

イギリス祝賀イベントレセプション
あたりや「ヒラメのマリネ、キウイと共に」
ウム「北極イワナのちまき」
こや「鹿肉のたたき」
ソー「自家スモークしたサーモン、枝豆のペースト添え」
ダイニングス「スーヴィド(真空調理法)で英国グレッシンガム産鴨の胸肉、ポートワインの醤油ゼリーとクリームチーズ。味噌でマリネした卵黄とトリュフ、スパイス風味小玉オニオンの米酢ピクルス添え」
ノブ「ハリボット昆布締めとキングクラブの串ドライ味噌パウダー」
祭「きのこ味噌風味のローストビーフ」
ヤシン「低温調理スコットランド産活うなぎにイカスミパンを添えて」
提供された日本酒は、以下の通り。
○松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒
○松竹梅白壁蔵<大吟醸>無濾過原酒
○松竹梅白壁蔵<生〓(きもと)純米>、ほか
《奥 麻里奈》
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