【イ・ビョンホン インタビュー】アジアからハリウッドへ躍進する、元祖韓流スター | RBB TODAY
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【イ・ビョンホン インタビュー】アジアからハリウッドへ躍進する、元祖韓流スター

エンタメ 映画・ドラマ
イ・ビョンホン/写真:鈴木奈保子
  • イ・ビョンホン/写真:鈴木奈保子
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  • 『REDリターンズ』
 韓流ブームの火付け役としての活躍を経て、いまやアジア屈指のスーパースターにのぼりつめたイ・ビョンホン。韓国映画はもちろん、ハリウッド映画に挑戦した『G.I.ジョー』『G.I.ジョー バック2リベンジ』など世界に求められる俳優となった彼が次に参戦したのは『REDリターンズ』。ブルース・ウィリス、ヘレン・ミレン、ジョン・マルコヴィッチ…そうそうたる名優たちがタッグを組んだ痛快アクション・エンターテインメントだ。

■一作目はキャッキャはしゃぎながら楽しんだ

──1作目の「RED」がとても気に入っているそうですね。具体的にどんなところ、どんな設定が気に入っていたんでしょうか。

イ・ビョンホン:あれほどの名優のみなさんがシリアスな姿ではなくたくさんのジョークやユーモアを見せてくれる、そして、あの年齢にして強烈なアクションを見せてくれた、それがとても印象的だったんです。最初から最後までキャッキャとはしゃぎながら楽しむことができました。小さなユーモアから大きなユーモアまでセンスがあって、内面からにじみでてくる力があるんです。

──シリーズ2作目の『REDリターンズ』には新キャラクターとしてあなたも名前を連ねています。1作目よりもさらに面白くなっていましたね。

イ・ビョンホン:俗に言われていることですが、「1」以上の「2」はないとよく耳にします。そう言われているからなのか、今回は(それを覆すために)強めの印象を与える内容になっていたと思うんです。ユーモアの面も強くなっている。ロケーションもパリ、ロンドン、モスクワ…世界に広がっていますし、アクションも強くなっているんです。確実に前作よりも進歩していてインパクトがありました。

──もちろん、キャラクターもパワーアップ。あなたの演じたハン・チョバイは世界一の殺し屋にして超セレブ、しかも元CIAエージェントというものすごい設定で、プロフェッショナルの塊のようなキャラクターでした。どうやってキャラクターを作り上げたのでしょうか。

イ・ビョンホン:この映画がスタートする前にディーン・パリソット監督が自宅に招待してくださったんです。映画のためにいろいろとアイデアを出せる機会になるはずだと思って監督の家に行き、本当にいろいろと話をしました。嬉しかったのは、監督は僕の『グッド・バッド・ウィアード』を観てくださっていて「本当によかった」と言ってくれたこと。僕の演じたパク・チャンイというキャラクターが良かったからあの映画を最後まで楽しむことができたと言ってくれて。チャンイというキャラクターは、満州の荒野で馬に乗っていた人物なので、時代的には昔の設定なんです。なので、僕が考えたのは、彼が現代に生きていたとしたら…という設定にしてはどうか、という提案でした。

■韓国の流行語をアドリブで入れてみた!

──そのアイデアが今回のハン役に活かされているんですね。

イ・ビョンホン:監督は「それはいいね!」と僕のアイデアを気に入ってくれて、実は名前もハン・チャンイにする予定だったんです(笑)。それほど気に入ってくれた。なので、もしも彼が現代に生きていたとしたら…という設定で演じています。映画のなかでは韓国語のセリフもあるんです。もともと英語のセリフだったんですが、韓国語で話してみたら面白いんじゃないかというシーンがあったので、飛行機の爆発のシーンは韓国語のセリフになっています。というのは、飛行機の爆発は韓国人が大好きなシーンなんです。もうひとつ、僕がこの映画のなかで罵倒するシーンがあるんですが、いま日本では『倍返し』という言葉が流行っていますよね。それと同じくらい韓国で流行っている言葉があって、僕が最後に韓国語で言っているアドリブのセリフがそれです。韓国の人はすごく喜んでいました(笑)。

──シリーズ1作目であなたが気に入っていたというユーモアについて、2作目では、またハンというキャラクターにおいては、どんなユーモアを目指したのでしょう。

イ・ビョンホン:笑いの部分は一番心配していたことです。他の国の言語で演技をするとき、アクションやほかのジャンルならまだしも笑いとなると、それを演技で伝えることはとても難しいんです。コメディはその国の文化を身につけてこそできるもの。熟知したうえでユーモアをうまく表現できるものだと思うので、もしそれができないと無理矢理笑いを強要することになってしまう。どんなふうに笑ってもらうかは一番気をつかいました。ただ、ブルース・ウィリスをはじめ共演者のすべてが素晴らしい人たちだったので、そこに混じって、助けてもらいながら演じることができました。でも、ハンというキャラクターそのものが面白かったと思うんです。ひとりだけシリアスで、しかもエネルギーが爆発する寸前のような男だったので、もともとユーモアのあるキャラクターではあるんですよね。

──共演者のなかで43歳のあなたが一番年下です。先輩俳優たち──とくにブルース・ウィリスとは『G.I. ジョーバック2リベンジ』に続いての共演ですが、彼らから学んだことはどんなことですか。

イ・ビョンホン:ブルースだけではなく、ヘレン・ミレン、アンソニー・ホプキンス…素晴らしい方たちの演技を間近で見ることができて、彼らの静かというか、やわらかいというか(年齢を重ねた安定感の)なかにあるカリスマ性というのでしょうか、そういうものを肌で感じることができました。たとえば、アンソニー・ホプキンスさんは弱々しい老人という設定で見た目もセリフにも力がないんじゃないかって思わせる演技をしていますが、そのなかにゾクッとするカリスマ性を感じる。内から湧き出てくる深みを感じました。彼のような人間的な深み、その底はどこにあるのだろうかと思うほどの深みを、僕自身も歳を重ねながら得たいと思いましたね。

──韓国からアジアへ、そして世界へ。いまや世界が認めるスーパースターでありアクションスターのひとりとなったわけですが、もともとアクションスターになることは夢だったんでしょうか。

イ・ビョンホン:アメリカでは僕のことをアクションスターだと思っているようですが、少し背景が違うんです。ブルース・リー、ジャッキー・チェン、ジェット・リーというのはもともと武術をしていてその専門家であり、後に俳優になってアクションをするようになった人たち。私の場合は演技からはじまって、いろいろなジャンルをやってみたところアクションにたどり着いたという感じなんです。専門的にアクションをする方たちとは比べものにならないけれど、それでも、ハリウッドでアクションが必要なときに呼んでもらえる。これからは世界の人にアクションだけでなくもっと違う面も見せていきたい。期待してもらえるようになりたいです。
《新谷里映》
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