プロジェクションマッピングの舞台裏…輝度2倍のDLPプロジェクター登場 | RBB TODAY

プロジェクションマッピングの舞台裏…輝度2倍のDLPプロジェクター登場

ブロードバンド テクノロジー

HDQ-2K40側面
  • HDQ-2K40側面
  • HDQ-2K40本体
  • HDQ-2K40の海外事例1:流行のプロジェクションマッピング
  • HDQ-2K40の海外事例2:巨大スクリーンへの投映
  • このような専用ケースで運ばれる
  • 箱から取り出す作業
  • レンズを取り付けたところ
  • 特注の専用フォークリフトで移動
●東京駅のプロジェクションマッピングを半分の台数で

 最近、プロジェクションマッピングがちょっとした話題となっている。関連の動画がYouTubeにアップされ多くの人にシェアされたり、日本では東京駅のリニューアルイベント「TOKYO STATION VISION」や横浜のドックヤードガーデンで行われているプロジェクションマッピングが有名だ。

 建物の凹凸や構造物を利用して、現実ともCGともつかぬ幻想的な映像を楽しむことができるプロジェクションマッピングだが、これを投映する機材はどんなものを使うのかご存じだろうか。プロジェクションという名前が示すとおり、投映する機材本体はいわゆるDLPプロジェクターと呼ばれるものである。

 プロジェクターには液晶式とDLP(Digital Light Processing)式の2種類があり、前者は卓上プロジェクターなどに多く採用されている。DLPプロジェクターは、テキサスインスツルメンツが考案した信号処理プロセッサとデジタルミラーデバイス(DMD)を利用したもので、色の再現性が高く高速の動画でも残像がでにくいなどの特徴から、デジタルシネマの普及とともに映画館や大型プロジェクターとしての利用が増えている。

 屋外で巨大なスクリーンや外壁などにきれいな映像を投映するには、高い輝度が要求される。現在、高輝度なDLPプロジェクターとして2万ルーメンという光源を持つ製品が多いが、BARCO社のHDQ-2K40という製品は、4万ルーメンという業界でも最大輝度を誇るプロジェクターだ。日本には8台しかないといい、そのうち3台はシネ・フォーカスという映像・音響機材のプラニング会社が所有している。この2社に、DLPプロジェクターの機能や特徴、さらにイベントの裏側などの話を聞いてみた。

●4万ルーメンのHDQ-2K40の特徴

 BARCOは、放送局や各種管制センター、医療機器、航空産業までの映像・ディスプレイソリューションからストリーミングやサイネージまで手掛けるメーカーだ。以前から高性能なホームシアターなども開発していたが、7年ほど前から映画、イベント、会議などで大型プロジェクター、高輝度プロジェクターの需要が高まり、DLPプロジェクターの開発を行っている(BARCO 山本明人氏)。

 HDQ-2K40は、そのような市場の声を受け、より高品質な大イベント需要にも応えるために開発された。基本設計はBARCOが行い、光源であるキセノンランプや光学系は日本のメーカーのものも多く使っている。また、イベント利用を考えると本体は可搬式でなければならない。そのため、本体には多くの現場指向の設計や工夫が施されている。

 4万ルーメンという輝度を維持するためには、パワーコントロール(電源制御)とクーリングマネジメント(冷却管理)が重要となる。大きなスクリーンやビル・プロジェクションマッピングとなると、複数のプロジェクターで映像を重ね輝度を上げるということが行われるそうだが、その際にプロジェクターをスタックさせた場合の放熱対策も考えられている。可搬性を考えて、本体には頑丈なフレームが組まれているが、映像の調整や位置決めのための調整機構がついている。

 コンサートやイベント会場では、屋外だったりスモークなどの演出が行われることがあるため、光学系やその他の防塵対策も施されている(山本氏)。

《中尾真二》

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