【木暮祐一のモバイルウォッチ】第33回 大災害に備えた衛星電話の取り扱いを学ぶ講習会に参加 | RBB TODAY

【木暮祐一のモバイルウォッチ】第33回 大災害に備えた衛星電話の取り扱いを学ぶ講習会に参加

エンタープライズ モバイルBIZ

講習会を企画した工藤さんが自ら講師も担当。
  • 講習会を企画した工藤さんが自ら講師も担当。
  • 木暮祐一氏。青森公立大学 准教授/博士(工学)、モバイル研究家として活躍し、モバイル学会の副会長も務める。1000台を超える携帯コレクションを保有。
  • 青森県防災士会の衛星電話講習会に参加。
  • 講義では、携帯電話と衛星電話の違いやサービス内容、取り扱い方法や発信操作などが解説された。
  • デモンストレーション用に用意されたワイドスターIIとIsatPhone Pro。共に講習を企画した工藤さんが個人で契約されているもの。
  • ワイドスターはアンテナを正確に設置することが安定した通話をするための重要な要素であると説明。アンテナの設置方法から電話の掛け方までをデモした。
  • IsatPhone Proは端末価格や維持費が安価で今後導入が増えると見込まれる一方、日本向けの通話も国際電話として発信する必要があり、操作に慣れておく必要がある。
 東日本大震災以降、緊急時の通信手段として脚光を浴びるようになった衛星電話。

 震災以前に国内で取り扱われていたサービスといえばNTTドコモのワイドスター(国内専用衛星電話サービス)と、KDDIが取り扱うインマルサットやイリジウム程度しかなかった。しかし震災を機に、より手軽で安価に導入できる衛星携帯電話としてインマルサット衛星を利用して通信するIsatPhone Pro(アイサットフォンプロ)をNTTドコモとKDDI、日本デジコムなどが取り扱いを開始したほか、ソフトバンクと日本デジコムは中東系の衛星電話・スラーヤの販売をするなど、サービスやラインアップも充実し始めている。

 これら衛星電話は、山間部や僻地などで地上の通信インフラが利用できない場所や、大災害などで通信が途絶えてしまった際に重要な通信手段となる。とくに災害時に集落が孤立する危険性が高い地域などでは、万が一の際の通信手段の一つとして、衛星電話の配備を進める自治体も増えている。

 こうした中で、NPO法人青森県防災士会が自主的な活動として、衛星電話の取り扱いについて理解を深めておこうという講習会を実施した。防災士とは、社会の様々な場で減災と社会の防災力向上のための活動が期待され、かつ、そのために十分な意識・知識・技能を有するものとして、NPO法人日本防災士機構が認定した人たちである。全国組織としてNPO法人日本防災士会が活動を行っているほか、各県・地域にも支部や地域組織があり、独自に活動を展開している。青森県防災士会もその一つである。

 講習会に参加した方々は、地域の郵便局長や自衛隊OB、教員などで、本業の傍らで地域の減災のためにボランティア活動として防災士としての活動に携わっている。防災士は、災害発生後の被災者支援の活動や、平常時においても防災意識の啓発、自助・共助活動の訓練などを行っている。

 こうした活動の一環として、防災士でもあまり馴染みが無かった衛星電話について知識を深め、いざという時に戸惑いなく衛星電話を利用できるようにしておこうと企画された。発案し講義を担当したのは、高等学校に勤務し防災士として社会活動も行っている工藤さんだ。工藤さんはアマチュア無線の時代から無線を使った通信の取り扱いをこなし、携帯電話や衛星電話に関する知識も豊富で、個人で契約する衛星電話を所持していたこともあって、防災士会での活動に衛星電話講習を提案し実現させたのである。
《RBB TODAY》

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