気づきにくい、冬の「うっかり脱水」……適切な水分補給で冬を超える | RBB TODAY

気づきにくい、冬の「うっかり脱水」……適切な水分補給で冬を超える

 先週末、日本列島は暖かい風が吹き込み、東京都心でも最高気温が20度前後を記録するなど春の陽気となった。しかし、今週は一転して冬型の気圧配置が戻るなど、依然として寒さは続く見込みだ。

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「うっかり脱水」を防ぐには、スポーツドリンクなどがオススメだという
  • 「うっかり脱水」を防ぐには、スポーツドリンクなどがオススメだという
  • 統括産業医の大室正志氏
 先週末、日本列島は暖かい風が吹き込み、東京都心でも最高気温が20度前後を記録するなど春の陽気となった。しかし、今週は一転して冬型の気圧配置が戻るなど、依然として寒さは続く見込みだ。年始早々仕事に追われるビジネスパーソンや、入試シーズン真っ只中の受験生たちは、風邪の予防など体調管理に特に気を使っていることと思う。しかし、自分では気をつけていても、この時期はどうしても体調を崩しがちになる人が多い。

 一般に、冬の乾燥した時期は風邪などを引きやすいとされているが、何か対策はないものか。統括産業医として、オフィスや学校内で起こりうるさまざまなリスクに対応している大室正志氏に話を聞いた。

 大室氏はまず冬の生活環境について、「良く知られているように、乾燥しているとウイルスに感染しやすくなりますので、冬は風邪などの感染症が多くなります。“乾燥している”状態の目安ですが、たとえばオフィス内やビル内は40〜60%程度の湿度に保つのが望ましいとされています。しかし、そうした広い空間で湿度を保つことは容易ではなく、概ねどんなオフィスでも30%程度の湿度にとどまっているのが現状です。これは、加湿器を設置した程度では中々改善できません」と、通常の個人宅とは違い、オフィスや学校などの広い空間では湿度を保つことが難しい状態にあると指摘。そのため、「自分の中である程度乾燥を予防することが必要」で、そのポイントの一つが適切な水分補給だという。

 冬場、保湿クリームなどを使って肌の乾燥に気を使っている人はよく見かけるが、水分補給を気にしているという話はあまり聞かないように思う。夏であれば脱水症状や熱中症などの問題が取りざたされており、一般の人たちの意識も高くなってきているが、実は冬場も体から水分が失われている状態が起こりやすい。「冬は乾燥していてあまり汗をかきませんが、不感蒸泄(ふかんじょうせつ)といって、私たちが気づかないうちに皮膚から蒸散して水分は失われています。汗をかいていないので、水分を取ろうという意識になりにくいのです」「また、厚着をしていたり、暖房をつけていたりすることで、実は意外に汗をかいている場合もあるのですが、これに関しても湿度が低いためにあまり自覚症状がなく気づきにくい。要するに、他の季節に比べて脱水を自覚しづらい、『うっかり脱水』と言える状態が冬には起こりやすくなります」。

 では、そうした「うっかり脱水」状態を防ぐには具体的にどのような水分補給が望ましいのか。「水分補給というのは、ただ水だけを摂取しても駄目で、ナトリウムを中心としたイオン、糖分なども必要になります。特にナトリウムが入っていることは重要で、色々と種類はありますがスポーツドリンクなどはオススメできると思います。糖分については、オフィスワーカー、日頃運動をする人、既に風邪を引いている人、などそれぞれの状況に応じて適度な分量を取ることが望ましいでしょう」と、スポーツドリンクなど、ナトリウムやその他イオンを含んだ飲料が良いとした。また、冬場はどうしても温かいものが飲みたくなるが、「スポーツドリンクは、常温もしくは人肌くらいにあたためたり、粉末状のものであればお湯で作るのも良いと思います」とのことだ。

 最後に、「うっかり脱水」が特に起こりがちなシチュエーションについても聞いた。「忘年会や新年会のシーズンには、やはりアルコール摂取によって脱水症状を起こしやすくなります。アルコールには利尿作用がありますし、また翌日二日酔いで食欲がなく、朝ご飯を食べなかったりすると、水分はかなり不足してきます。また、飛行機などは、湿度が高いと安全上問題もあり、常時乾燥している状況で、注意が必要でしょう。水分補給に加えて、マスクを着用するのも乾燥を防ぐ上では効果的です」。

 冒頭にもあったように、オフィスや学校など広い場所では湿度を十分に保つことが構造上難しい。冬の「うっかり脱水」を防ぐためには、それぞれが自分で予防することが不可欠であり、その身近でできる第一歩として適切な水分補給を意識することが重要になる。
《白石 雄太》

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