NEC、リチウムイオン二次電池の寿命を2倍以上にする技術開発 | RBB TODAY
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NEC、リチウムイオン二次電池の寿命を2倍以上にする技術開発

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新開発のリチウムイオン二次電池
  • 新開発のリチウムイオン二次電池
 日本電気(NEC)は17日、マンガン系リチウムイオン二次電池において、寿命を従来比2倍以上に向上する技術を開発したことを発表した。

 有機硫黄化合物を用いた添加剤を新たに独自開発した。これを電池の構成要素である電解液に加え、従来のマンガン系正極/炭素負極の電極と組み合わせるという。容量3.7Ahの積層ラミネート電池(65Wh/kg)を試作し、寿命予測を行ったところ、充電可能な容量が初期の70%に低下するまでの年数が、従来の約5年から約13年、同50%では約15年から約33年となり、2倍以上の長寿命化が確認された(電解液に従来の市販品を利用した電池と比較)。

 リチウムイオン二次電池については、安価で埋蔵量が豊富なマンガン系正極を用いと、高い耐久性が要求される定置用の蓄電池に用いた場合、繰り返し充放電を行うことで、電解液の溶媒が分解されて負極上に皮膜が形成される、正極のマンガンが除々に電解液へ溶出するなどにより電池の抵抗が高くなり、容量が低下するなどの課題があった。

 今回開発された電池技術は、家庭やビルへの設置だけでなく、より高い耐久性が要求される電力系統の安定化を目的とした大規模蓄電システムなどに利用される見込み。
《冨岡晶》
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