NEC、半導体設計の高位合成ツール「CyberWorkBench」のFPGA専用版を世界で初めて販売 | RBB TODAY
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NEC、半導体設計の高位合成ツール「CyberWorkBench」のFPGA専用版を世界で初めて販売

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CyberWorkBenchによるLSIの設計フロー
  • CyberWorkBenchによるLSIの設計フロー
  • CyberWorkBenchの製品構成
 NECは25日、世界で初めてC言語ベース統合設計環境としてFPGA(Field Programmable Gate Array、書き換え可能LSI)専用版となる、半導体設計の高位合成ツール「CyberWorkBench」の販売を開始した。従来CPUでしか実現できなかった機能が、FPGAで実現可能となる見込み。

 「CyberWorkBench」は、NECが開発した、C言語ベースLSI統合設計環境。ANSI-C、SystemCと呼ばれるC言語から回路を自動生成するツール(高位合成ツール)と、その周辺に統合された独自の検証・デバッグ環境から構成されている。すべての回路をC言語で設計し、そのC言語記述上で検証できる「All-in-C」というコンセプトを実現した。合成系は、制御回路、データ系回路等すべての回路を高品質に合成可能。また、検証系は、ソフトウェアとの協調検証環境、ソースコードデバッガ、形式的プロパティ検証等が用意されている。

 LSIの設計は、上流側から、仕様設計、機能設計、論理設計、レイアウト設計からなっており、従来は論理設計以降の自動化が行われているが、CyberWorkBenchでは、その1つ上流の機能設計からの自動化を実現している。CyberWorkBenchは、従来からFPGAに対応していたが、主にLSIの試作機検証用として利用されていたため、FPGAの有力メーカーであるアルテラ社、ザイリンクス社と協力し、FPGAに特化した最適化機能を盛り込んで、価格を抑えたFPGA版の販売を開始した。FPGAは、現在、Verilog HDL、VHDL等のHDL(Hardware Description Language)入力が主流だが、CyberWorkBenchを利用することで、FPGAをC言語で設計できる。

 製品ラインアップは、FPGAユーザーの用途に合わせて、すべてのFPGAでCyberWorkBenchを利用できるProfessional版、設計対象FPGAのシリーズを限定し、設計する回路規模に制限を設けているStandard版、Basic版の3種類のなかから選択可能。Basic版の販売価格は、200万円から(税抜き)。
《冨岡晶》
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