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【MWC 2010 Vol.18】Wi-FiとWiMAXを動的に切り替え!NECがバルセロナでデモ

エンタープライズ モバイルBIZ
帯域幅が10Mbpsに落ちてしまったネットワークを経由して動画ストリームが流れているためノイズが発生したが)
  • 帯域幅が10Mbpsに落ちてしまったネットワークを経由して動画ストリームが流れているためノイズが発生したが)
  • 個別のスイッチの再設定をせずともサーバーの指示だけで経路を動的に変更し、品質を確保(右)
  • 動画をストリーミング再生しながら、混雑状況に応じてWi-FiとWiMAXの2ネットワーク間を動的に切り替えている
  • Cloud Platform Suiteの模型。電話局の空きスペースを、クラウドコンピューティング基盤として需要の高まるデータセンターとしてすぐに転用できる。収益拡大をねらう通信事業者による採用を見込む
  • 左下の青いボックスがDLNA対応メディアコントローラー一体型のフェムトセル基地局。携帯電話(ここではiPhoneを利用)からの操作で、ホームネットワーク上にあるコンテンツをノートPCやテレビなど好みの画面で再生可能
 NECブースでは、ネットワークの制御技術として、米スタンフォード大学や同社らが設立したコンソーシアムによって開発された「OpenFlow」を移動体通信にも適用するデモが行われた。

 従来のネットワークスイッチはパケットスイッチと制御機能が一体化されていたが、OpenFlowではそれらの機能を分離し、プログラマブルなパケットスイッチとそれを制御するサーバーによってネットワークをコントロールする。これにより、負荷の集中や機器の不具合などによってある経路のパフォーマンスが低下した場合も、制御サーバーからの指示によって経路を他のネットワークに切り替えることで通信品質を確保し続けることができる。

 これまでは固定ネットワークの制御に向けた開発が行われていたが、今回はこの技術をモバイルネットワークに応用し、Wi-FiとWiMAXの2つのネットワークを、混雑状況に応じて動的に切り替えられる様子が紹介された。同社では、モバイルにもOpenFlowを適用することで、固定網と移動網を統合的かつ動的に管理することが可能となり、運用コストの削減や新サービスの創出につなげられるとしている。

 また、通信事業者の局舎では、従来の交換機をIPベース等の新しい機器に置き換えることで、建物内のスペースに余剰が発生することがある。NECでは、このような空きスペースを利用したデータセンター事業の需要があると見込み、通信事業者向けの統合パッケージ製品「Cloud Platform Suite」を製品化した。省電力サーバー「Express5800/ECO CENTER」、ネットワークスイッチ「UNIVERGE IP8800」、局所冷却装置などをワンパッケージにし、ソフトウェアのインストールも完了した状態で提供する。通信事業者をユーザーとして想定しているため、電話網の電源である直流48Vで動作可能となっているのが特徴だ。2010年度末には先のOpenFlowを採用した製品も用意する予定。

 そのほか、同社ではフェムトセルの機器やそれを利用したサービスの開発も行っているが、今回の出展では、フェムトセル基地局とDLNA対応メディアコントローラーを一体化した機器を新たに公開した。DLNA対応のメディアプレイヤーをモバイル機器から操作するといった仕組みは従来も存在したが、DLNA機器がフェムトセル基地局と一体となることで、携帯電話の操作によってホームネットワーク上のコンテンツやAV機器を自在に操作することが可能になる。
《日高彰》
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