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多くの女性が、SNSの投稿・シェアで“自己演出”……「シェアされる記事」の特徴は?

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SNSにおいて自分を“よく見せたい”と思うことはあるか
  • SNSにおいて自分を“よく見せたい”と思うことはあるか
  • SNSに投稿する際に、自分がどう見られるかを意識しているか
 トレンド総研は18日、「SNSでの自己演出」に関する意識・実態調査の結果を発表した。調査期間は11月17日~20日で、ふだんSNSを利用している20~30代の女性500名から回答を得た。

■女性たちが演出したい“SNS上の自分”とは?

 まず、「SNSの具体的な活用状況」について聞いてみると、71%が「毎日閲覧もしくは投稿している」、14%が「週に4~5日程度は閲覧もしくは投稿している」と、約9割が、ほぼ毎日SNSの閲覧・投稿を行っていた。また「ふだんの生活とSNS上の自分では、キャラクターに違いはありますか?」と聞くと、26%が「違いがある」と回答。「SNSにおいて自分を“よく見せたい”と思うことはあるか」と聞くと、さらに多く半数の50%が「ある」と回答している。

 その理由については、「おしゃれでセンスがよい人というイメージに見せたい」「見栄を張りたい」といった回答に加え、「SNS上では、知的に見えるような演出をしている」「理想の自分を演じている」など、“自己演出”をしているという意見が多く寄せられた。なかには「Facebookでは順調に人生を送っているように見せて、Twitterはおもしろい人に見せる」など、SNSによって自己演出方法を変えているという人もいた。

 「SNSに投稿する際に、自分がどう見られるかを意識しているか」を聞くと、過半数となる58%が「意識している」と回答。こうした意識は、ニュース記事やコラムなどの“シェア”にも及んでおり、35%が「シェアをする際にも自分がどう見られるかを意識している」と回答している。

 実際、自己演出したい方向性と合致していない話題の場合、「おもしろいニュース記事やコラムだと思っても、SNS上でシェアしない」という人が88%にも及んでいる。理由としては、「ふだんクールな感じで 見られるので、感動系はシェアしにくい」「恋愛系の記事で実は興味があっても、詮索されるのが恥ずかしい」「政治に興味があるが、仲間内ではそういう話題を出せる雰囲気ではないので」といった意見があがっている。逆に、他の人がシェアしている話題を見た場合、48%が「他人がSNSでシェアしていたニュース記事などによって、好感度が下がったことがある」と回答している。

■専門家が語る、SNSシェアに見る女性心理

 この調査結果について、マーケティングライターの牛窪恵氏は、「もともと、女性は男性より“シーン”によって自分を演じ分ける傾向が強くあります」と、その背景を指摘。「今は、SNSに写真を投稿する際、自分撮りの写真をアプリで“盛る(加工する)”ことが主流になっていて、瞬時に“変身”できる時代。今回の調査でも、20~30代女性の約4人に1人が『ふだんの生活とSNS上の自分では、キャラクターに違いがある』と自覚していますが、こうした『自己演出』は、すっかり習慣化し、定着していると言えます」と分析している。

 また、現20~30代は「自己演出」に楽しさを見出す反面、物心がついてからずっと右肩下がりの時代を生きている、「素」の自分に自信を持ちにくい世代だとしたうえで、「およそ半数以上の女性が『自分がどう見られているかを意識』していて、『自分をよく見せたい』と感じているのも、 主にそのためでしょう」と紐解いている。

 また、女性ユーザーから高い記事シェア率を誇る女性向けキュレーションメディア「by.S( バイエス/旧SELECTY)」の山崎ひとみ編集長は、女性にシェアされる記事の傾向について、「女性たちの84%と大多数は、『SNSでシェアするニュース記事などによって自己演出が可能』だと感じていることから、自分のブランディングに活かせる記事やコラムであれば、進んでシェアしたいと考えるはずです」と分析。

 一方で、「親しい人たちだけには“素”の自分を分かってほしい、評価してほしい」という思いから、「私、本当はこんな情報をおもしろがる人間なの」「(親しい人たちであれば)共感してくれるよね?」といった、「素」の自分や共感をアピールしたいという欲求が垣間見える、と指摘している。自ら言葉を選び文章を考える投稿に比べると、シェアはハードルが比較的低いことが、その背景にあるようだ。

 実際に「by.S」でシェアされやすい記事の傾向としては、“恋が生まれる記事”=「友人や恋人といっしょに遊びに行くことができるイベント情報など」が、人気だという。また、タイムリーな時事ネタや、いわゆる“バイラルコンテンツ”と呼ばれるような、誰もが感動したり、心が揺さぶられたりする記事も、同じようにシェアされることが多いとのこと。女性だからといって、時事ネタには興味がない、社会問題には触れない、ということはないという。by.Sでは、読者・ユーザー像を的確に分析してニーズに合致した記事を配信していくことが、「結果的にシェアというアクションにつながる」としている。
《冨岡晶》
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