JAXA、放射性物質分布を目で見えるようにする「超広角コンプトンカメラ」試作……天文衛星の技術を応用 | RBB TODAY

JAXA、放射性物質分布を目で見えるようにする「超広角コンプトンカメラ」試作……天文衛星の技術を応用

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超広角コンプトンカメラでの撮像結果(飯館村草野地区)
  • 超広角コンプトンカメラでの撮像結果(飯館村草野地区)
  • 超広角コンプトンカメラ
  • コンプトンカメラの原理
  • 次世代型コンプトンカメラの原理実証モデルの写真
  • 宇宙科学研究所にて行った超広角コンプトンカメラによるイメージング試験結果
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は29日、ガンマ線を放出する放射性物質の分布を可視化する新しい装置「超広角コンプトンカメラ」を試作したことを発表した。次期X線天文衛星「ASTRO-H」に搭載予定の、ガンマ線観測センサの技術を応用したとのこと。

 「コンプトンカメラ」は、ガンマ線の主要な相互作用となる“コンプトン散乱”を用いて入射ガンマ線の方向を知り、可視化を行うことができる技術。「超広角コンプトンカメラ」は、広い視野(ほぼ180度)と、核種に固有なガンマ線を識別する能力を生かして、敷地や家屋に広く分布した「セシウム137(Cs-137)」「セシウム134(Cs-134)」について画像化できる、次世代型のカメラとなっている。サーベイメーター等を用いた人力による従来の調査では困難であった、屋根などの高所に集積する放射性物質も画像化することが期待されるという。

 JAXAと日本原子力研究開発機構(JAEA)、東京電力は2月11日に、計画的避難区域に指定されている福島県飯館村草野地区において、「超広角コンプトンカメラ」を用いた線量測定・撮像試験による実証試験を実施。撮像試験の結果、従来のガンマカメラに比べ、格段に広い視野での放射性セシウムの分布の高精度画像化に成功したとしている。

 今後、JAXAとJAEAは、東京電力株式会社の協力のもと「超広角コンプトンカメラ」を用いた放射性物質の除染作業等について、実用化に向けた検討を進める。
《冨岡晶》

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