中国地域ではFTTHに伸びしろ!リモートサポートや200Mbpsサービスも!――エネルギア・コミュニケーションズ取締役社長・佐藤 稔氏 | RBB TODAY
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中国地域ではFTTHに伸びしろ!リモートサポートや200Mbpsサービスも!――エネルギア・コミュニケーションズ取締役社長・佐藤 稔氏

ブロードバンド 回線・サービス
エネルギア・コミュニケーションズ取締役社長・佐藤 稔氏
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 2009年度のRBB TODAYのブロードバンドアワードで、エネルギア・コミュニケーションズのブロードバンド接続サービス「メガ・エッグ(MEGA EGG)」が、中国地域におけるベストキャリア部門に選ばれた。今回は、同社取締役社長の佐藤 稔氏に話を伺った。

――メガ・エッグについて注目の取り組みを教えてください

たとえば、パソコンに習熟していないお客さまや、ネット利用は初めてというお客さまにも楽しんでいただけることを念頭に、現在、リモートサポートのサービスを検討中です。また、スピードの向上を求められるお客さまに向けては、200Mbpsのサービスも検討中で、5月~8月のモニター期間を通じてお客さまからの意見を聞いていくところです。

――加入者数の動向はいかがでしょうか?

全国的な動向とあまり変わらないと思いますが、新規加入者数はやや鈍化してきています。ただし、新規のお客さまのうち、35%が初めてインターネット接続サービスに加入したとおっしゃっています。残り65%のうちFTTHからの乗り換えが10%程度、あとはADSLやCATVからの乗り換えになります。全体に占める「初めて」のお客様の割合が高いのです。こうした傾向は東名阪地域のものとは違っているのではないでしょうか。そういう意味で、新規加入者の伸びしろは、まだまだあると考えています。

――トリプルプレイの加入者動向についてはいかがでしょうか?

当社の場合、光電話のセット率が7割と非常に高いのです。お客さまには、通信と電話をセットにした際の割安感を評価していただいるものと考えております。光テレビにつきましては、4月から広島市全域に展開しており、順調に加入者を増やしているところです。当社は、STB(セットトップボックス)をテレビの台数分必要としないBSパススルー方式を採用しておりますので、そのメリットをご理解いただければ、加入数をさらに伸ばせるのではないかと思います。

――最大のライバルはNTT西日本でしょうか?あるいはCATV事業者もライバルになりますか?

中国地方には、CATV会社が多数存在しています。そうしたCATV会社には、上位回線を当社で提供させていただいているケースも多く、いわば法人顧客でもあります。ですから、CATV事業者は、火花を散らすライバルというよりは協業関係にあると考えています。「我々と手を組んでNTT対抗をやりませんか」というスタンスですね(笑)。こちらについては、地域会社として、地元と共生しながらやっていきます。最大のライバルは、やはりNTT西日本ということになります。私どもは平成14年にサービスを提供開始していますが、未だにお客さまから「通信はNTTじゃないの?」と言われてしまうケースがあります。これに対抗していくためには、ブランド力の浸透とともに色々なサービスを充実させていくことが大切です。とりわけ割安感は大切ですね。プロバイダ料金、複数メールアドレス、セキュリティ対策などをセットにして、割安感を打ち出していくようにしています。NTT西日本も、さまざまなキャンペーンを展開しており、キャンペーン価格によっては負けてしまうこともあります。しかし、通常価格で比較していただければ、決して負けてはいません。通信は長期的にご利用いただくものですから、きちんと比較検討されるお客さまほど、当社をお選びいただいています。今回はベストキャリア、キャリアサポートの2部門の受賞となり、お客さまの支持を得られたことを大変嬉しく思っております。

――長期利用ということで、トリプルプレイは離脱抑止にも効果があると聞きますが、いかがでしょう。

確かに、トリプルプレイで加入されているお客さまは解約率が低いです。しかも、光テレビは、新規加入の呼び水にはなっています。「インターネットです」よりも「テレビです」とセールスしたほうが、お客さまの関心も高まるようで、営業は活性化しています。また、エコ・ポイントによるテレビの買い替えも追い風になっています。まだデータが取りきれてはいませんが、CATV会社からの乗り換えというよりアンテナからの乗り換えです。

――モバイルへの取り組みなどはいかがでしょう?

モバイルにつきましては利便性を考えて展開していきたいと考えております。中国地域では、車での移動が多く喫茶店や電車の中でノートPCを使って仕事をするというビジネスパーソンの姿が東名阪に比べると圧倒的に少ない。これは、会社に帰って仕事を続けたほうが早い、という考えがあるからです。こうした事情も、広島や岡山といった都市部では、次第に変わってくるかもしれません。そうした状況を見極めながら、順次取り組んでいきたいと考えております。

――4月から法人向けブランド「エネウィングス(EneWings)」を立ち上げましたが、その狙いをお聞かせください。

個人向けのサービスのブランドであるメガ・エッグは、テレビCMも展開するなど精力的に浸透策を講じているのですが、法人向けサービスについては、これまでそうした浸透策を講じてきませんでした。今回、エネウィングスというブランドを掲げることで、法人顧客のみなさまにより一層、当社のサービスを知っていただければと考えております。

――先般、総務省が「光の道構想」を打ち出しました。通信キャリアとして、率直なご意見を伺えればと思います。

これにつきましては、当社も電力系各社と同様の見解であり、反対しております。そもそも、なぜ「光の道」なのか? 無線、DSLなど、通信には用途に応じていろいろな方法があるはずです。なぜNTTなのか、なぜ光なのか、その費用は誰が負担するのか、まったく不透明です。

――最後に、今後のビジョンなどがあれば、お聞かせください。

直近では、電力系キャリアの強みとして、パートナー企業と一緒に、グリーンデータセンターの分野にも積極的に取り組んでいきたいと考えております。中長期的には、情報関連事業の整備があります。当社は通信事業だけでなく、システム開発など情報関連事業も手がけております。通信事業のほうはメガ・エッグ、エネウィングスなど、外に向けて展開しておりますが、一方の情報事業につきましては、ほとんどがグループ企業の電力システムの開発サポートであり、内向きに展開しております。この状況は当社にとっても満足のいくものではありません。平成26年を目処に、情報事業でも外向きに展開できる体制とし、中国地域のリーディングカンパニーを目指したいと考えております。
《RBB TODAY》
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