データセンター、国内市場の約70%が都内および近郊地域に集中 〜IDC調べ | RBB TODAY
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データセンター、国内市場の約70%が都内および近郊地域に集中 〜IDC調べ

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国内コロケーション市場 データセンター所在地別投資額予測(IDC Japan, 03/2010)
  • 国内コロケーション市場 データセンター所在地別投資額予測(IDC Japan, 03/2010)
 IDC Japanは9日、データセンターアウトソーシング(顧客企業の情報システムをデータセンターで監視・運用するサービス)市場の国内地域別予測を発表した。

 IDCが発行したレポート「国内データセンターアウトソーシング市場 セグメント別および地域別2009年の推定と2010年〜2013年の予測」(115ページ/126,000円)にてその詳細が報告されている。同レポートは、2009年から2013年の国内データセンターサービス市場を、ユーザー企業の業種/企業規模、アウトソースされるサーバ種類/システム種類、企業およびデータセンターの所在地域などによって細かくセグメント化して分析している。データセンターアウトソーシングには、サーバ設置場所を貸し出す「コロケーション」と、データセンター事業者が所有するサーバを顧客に提供する「ホスティング」があるが、今回の調査はコロケーション市場について実施したものとなっている。

 同レポートによると、2009年の国内市場の約70%は、東京都および関東地方6県にあるデータセンターで占められており、2009年〜2013年の年平均成長率でも同地域のデータセンターの市場は、国内市場全体の成長率を上回るペースで伸びると予測された。コロケーションでは、サーバはユーザー企業の資産となるため、自社資産の設置場所としてデータセンターの立地、災害対策、電源設備、セキュリティ設備、価格などの条件をよく検討することが普通だ。今回の調査では、東京都およびその近郊に本社や事業拠点を持つ企業が、自社の社員が緊急時に簡単に駆けつけることができるようなデータセンターを選ぶ傾向が強いために、都内およびその近郊地域のデータセンターの需要が高いことが判明した形だ。

 ただし5年ほど前までは、ネットワーク環境や電力設備が優れたデータセンターは東京都心部に集中していましたが、現在では神奈川県や千葉県などの近郊地域にも設備の優れたデータセンターが比較的安価に利用できるようになっており、都心部だけでなく近郊地域のデータセンターに対する需要も高まりつつある、とIDCではみているとのこと。

 2009年は景気後退の影響によりコロケーション市場の需要が伸び悩んでいる一方、東京都心部には大手データセンター事業者やITアウトソーシング事業者がデータセンターの新設/増設を行った。結果として、これまで比較的高い水準で推移してきた東京都内のデータセンターの価格(ラック価格)が下落。今後も東京都周辺のデータセンター需要は、国内の他の地域と比べれば高い水準で推移するものの、価格の下落により成長率は緩やかに低下していく、とIDCでは予測している。
《冨岡晶》
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