【データストレージEXPO】アイシロン、“クラスタ ストレージ”の技術と新製品を展示 | RBB TODAY
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【データストレージEXPO】アイシロン、“クラスタ ストレージ”の技術と新製品を展示

エンタープライズ その他
アイシロン・システムズの展示ブース
  • アイシロン・システムズの展示ブース
  • Isilon IQ 36000x
  • ブース脇のプレゼンテーションコーナーに用意されたデモ用の実機
 5月13〜15日の3日間、東京ビックサイトで第11回データストレージEXPOが他の8つのイベントと同時開催という形で行なわれている。アイシロン・システムズは同社の“ストレージ クラスタ”の技術的特徴をアピールする展示を行なっており、さらに3月に発表された最新機種であるIsilon IQ 36000xの実機展示も行なった。ブース脇のプレゼンテーションコーナーにもデモ用の実機が用意され、来場者は実際の運用管理の様子を見られるようになっていた。

 同社のストレージ/システムは“スケールアウト NAS ストレージ”とも標榜され、独自の分散ファイルシステムである“OneFS”を搭載していることが最大の特徴となっている。OneFSは完全分散型のアプローチを採り、単一ファイルシステムで最大30GB/sのトータル・スループットと最大3,450TBまでの拡張性を実現する。OneFSによって高度な抽象化/仮想化が行なわれるため、容量の追加は単に新しいデバイスを接続して電源を投入するだけといった手軽さであり、分散システムならではの高度な可用性とハイパフォーマンスを運用管理の負担なしに利用できる。

 同社では、従来のライナップである“Xシリーズ”に加え、I/O集中型アプリケーションに対応する高速性を重視した“Sシリーズ”と、アーカイブなどの長期保存データ向けのニアライン・ストレージ用途を想定した“NLシリーズ”を新たにラインナップに追加した。そして、Xシリーズは容量/性能のスケールアウトを重視した“SCALE”、Sシリーズは“ACCELERATE”、NLシリーズは“ARCHIVE”と、それぞれが特徴的な機能を担う3プラットフォーム構成に拡張した。

 今回の展示ではOneFSの技術的な特徴など、全ラインナップに共通する優位性の紹介に力点が置かれている印象ではあったが、今後ユーザーが直面する課題や用途の違いをカバーできるラインナップが揃ったことも、ソリューションマップという形でアピールされていた。

 なお、各シリーズの端的な特徴としては、SシリーズがSAS接続のドライブを採用する一方、容量は16〜518TBとなっており、容量よりも速度を重視した構成となっている。XシリーズとNLシリーズはいずれもSATAドライブを採用し、容量とコストのバランスに配慮されている。両者の違いは最小構成時の容量で、Xシリーズが6〜3,456TBと同社製品中もっとも広い幅をカバーする一方、NLシリーズは250〜3,456TBで、やや大容量方向にシフトしている。

 厳しい経済状況ではあるが来場者の製品に対する関心は高いようで、ブース横で行なわれていたデモンストレーションには立ち見の列ができている状況であった。サーバでも仮想化の利用が拡大してきている現在、サーバとストレージを固定的に接続してしまう構成ではなく、単一の集消火されたインターフェイスを介して柔軟に接続が可能で、容量の拡張等も容易な同社のストレージはますます注目を高めていくものと思われる。
《渡邉利和》
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