PLCトライアル、8割が結果に満足、しかし充電器などへの影響も——ケイ・オプティコム | RBB TODAY
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PLCトライアル、8割が結果に満足、しかし充電器などへの影響も——ケイ・オプティコム

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ケイ・オプティコムは、2007年3月28日、同社が4月2日より開始する高速PLC(電力線搬送通信)アダプタのレンタルサービスの概要、および同サービスに先立って実施されたPLCトライアル結果に関する説明会を開催した。
  • ケイ・オプティコムは、2007年3月28日、同社が4月2日より開始する高速PLC(電力線搬送通信)アダプタのレンタルサービスの概要、および同サービスに先立って実施されたPLCトライアル結果に関する説明会を開催した。
  • PLCに接続した機器
  • PLCの速度感
  • PLCの通信に影響のあった家電製品
  • LAN環境改善
  • PLCの利用意向度
  • 問題点
  • Panasonic製PLCアダプタ(HD-PLC方式)
 近畿2府4県でFTTHサービスを展開する関西電力グループの株式会社ケイ・オプティコムは、2007年3月28日、同社が4月2日より開始する高速PLC(電力線搬送通信)アダプタのレンタルサービスの概要、および同サービスに先立って実施されたPLCトライアル結果に関する説明会を開催した。

 PLCトライアルは、電力系NCC6社が共同で実施したものであるが、そのうちのケイ・オプティコム分のみが公開された。実施期間は1か月で、1月30日〜2月19日、2月13日〜3月5日の2回に分けて行われ、モニター200名のうち178名からアンケートを回収した。以下、同社サービス戦略グループの河田靖弘氏より公表された主な回答結果を紹介する。

 まずモニター属性は、戸建住宅が68%、集合住宅が32%で、4〜6部屋の住宅が77%を占める。PLC(親機/子機)を利用した部屋は、「書斎/リビング」「リビング/子ども部屋」「リビング/寝室」など、82%がリビングと別の部屋の組み合わせとなった。接続された機器は、パソコン(96%)、ルータ(27%)が圧倒的に多いが、ゲーム機やハードディスクレコーダなどネットワーク家電も接続された。

 PLC経由のインターネット接続については、97%が成功、2%が失敗した。なお、失敗の原因については、調査段階ということで本説明会では明らかにされなかった。通信速度に関しては、30Mbps以上(PLC機器のLEDが3つ点灯することで判断)が40%、10〜30Mbps(同、2つ点灯)であった。さらに速度感に関しては、モニターが光ファイバー利用者ということもあり、「速い」が25%、「普通」が56%であったが、速度に関する使用感に関しては「問題なく利用できる」「許容はできる」で92%の評価を得た。

 家電製品によるPLCの影響に関しては、43%が「なかった」、51%が「わからなかった」と回答し、「影響があった」と回答したのは4%で、同じコンセントに接続されると影響が出る家電製品(各種の充電器やリモコン蛍光灯など)が何点か確認できたと言う。

 PLCの満足度に関しては、「大変満足している」「満足している」が81%、またPLCが宅内のLAN環境改善に役立ったかの問いに対しては「大変役立った」「役立った」が79%、今後も継続してPLCを利用したいかの問いに対しては「ぜひ利用したい」「利用したい」が87%を占めた。

 PLCに対する問題点は、「なし」が59%で、「少し問題があった」が33%、「大きな問題があった」が7%となり、主な問題点としては、「速度」(34%)、「思った場所で使えなかった」(11%)、「電源コードが短い」(14%)が挙げられた。

 ケイ・オプティコムは、PLCアダプタを自社のFTTHサービス「eo光」の契約者に対する「宅内LAN機器レンタルサービス」として500円/月(親機・子機各1台の1セット。子機の追加は1台250円/月)で提供する。PLCアダプタの他にも、ブロードバンドルータのレンタルも開始し、同じく500円/月で提供する。

 ケイ・オプティコムは「光の激戦区」と言われる関西地区にあって約52万件の加入者(家庭向けの2006年度見込み)を抱える。今後は、FTTHの一般家庭への普及に伴い、地域に特化したコンテンツの提供や、設定・セキュリティに関するサポートサービスの充実といった、“光を安心・安全・快適に楽しむためのサービス開発”に、より一層取り組んでいくと言う。今回のPLCのレンタルサービスは、テレビ向けVoD、DLNA、ネットワーク対応ゲーム機の利用が進むと見られることから、一般家庭で簡単に宅内LAN環境を構築してもらうための1つのオプションと位置づけられている。
《柏木由美子》
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