時系列バラバラな構成にハマる!イ・ドンウク主演『殺し屋たちの店』遂に宿敵が登場 | RBB TODAY
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時系列バラバラな構成にハマる!イ・ドンウク主演『殺し屋たちの店』遂に宿敵が登場

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『殺し屋たちの店』ディズニープラス スターで独占配信中(全8話/毎週水曜日2話ずつ配信)(c) 2024 Disney and its related entities
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 『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』『九尾狐伝』などのイ・ドンウクによる“叔父さん像”が最高だと、韓国ドラマ『殺し屋たちの店』が話題である。筋書きは、叔父チョン・ジンマン(イ・ドンウク)が殺し屋向けECサイト「マーダーヘルプ」という危なすぎる遺産を残して自殺し、後に残された姪チョン・ジアン(キム・ヘジュン)が死闘を繰り広げる羽目になる、というもの。

 叔父の格好良さ(性格やルックスなど総合的に)はさることながら、叔父と姪の関係性や、現在進行形の危機と“なぜそうなったか”の理由が同列に描かれる、時系列バラバラの構成が非常に魅力的で、徐々にパズルが完成していくような感覚にハマってしまう。31日に配信された5・6話では、ついにジンマンの死が解明されていた。
(以下、ネタバレあり)


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■筆者プロフィール
山根由佳
編集者・校正士・写真家のマネージャーなど複数の草鞋を履くフリーライターであり、海外ドラマ&映画の熱狂的ウォッチャー。観たい作品数に対して時間が圧倒的に足りないことが悩み。ホラー、コメディ、サスペンス、ヒューマンドラマが好き。X(Twitter):@ymndayo


黒幕である組織やジンマンの因縁の相手が明らかに


 4話ラストは、傷心ジアンを気遣っていた同級生ペ・ジョンミン(パク・チビン)が悪人だと判明する衝撃的なものだった。5話では、彼がいかにしてジンマンを殺したかが明かされる。

 発端は、ジョンミンの好奇心だった。彼が「マーダーヘルプ」をハッキングすると、「バビロン」という組織が自宅にやってきてしまう。銃を突きつけられ、同サイトのIPアドレスを取得するよう迫られるジョンミン。時間制限ギリギリで成功するが、次は管理画面ログイン突破のため、ジンマンの懐に入り込むことを命じられる。そこで、ジョンミンはジンマンのもとで倉庫整理のアルバイトをし始め、信頼関係を構築。運良く、ジンマンからパソコン修理の依頼を受ける。お陰で「バビロン」からの任務は遂行できたが、お役御免となって殺されそうに。ジョンミンは自身の身を守るため、音声クローンを使ってジアンの危機を捏造し、ジンマンを自死に追い込んだのであった。

『殺し屋たちの店』ディズニープラス スターで独占配信中(全8話/毎週水曜日2話ずつ配信)(c) 2024 Disney and its related entities


 「食物連鎖の頂点にいた男は僕の罠にハマって死亡。だとしたら僕が奴より強者だ」と自惚れるジョンミン。叔父の自殺映像を見せられ、最初こそ打ちひしがれていたジアンだが、その後、沸々と湧いてきたのが怒りの感情。ジョンミンに対し、猛反撃を開始する。一方地上では、「マーダーヘルプ」の従順な従業員ブラザー(イ・テヨン)と、ジアンを命懸けで守ろうと努める殺し屋ソ・ミンヘ(クム・ヘナ)が合流。家中のシャッターを下ろして防御を固めようとするが、殺人ロボットと暗殺者たちが滑り込みで室内に入ってきて絶体絶命のピンチにー。

 続く6話は、丸ごと過去のシーンで構成。ジアンの両親を殺した諸悪の根源ベイル(チョ・ハンソン)とジンマンの確執について描かれる。14年前、「バビロン」の前身と思われる傭兵部隊のチーム長を務めていたジンマンは、タイ出身のパーシン(キム・ミン)や名狙撃手のイ・ソンジョ(ソ・ヒョヌ)、攻撃力の高いベイルなどのメンバーと共に活動していた。しかし、ベイルが任務に乗じて罪なき民間人を故意に殺害し、現地で裁判沙汰に。ジンマンは上司から頼み込まれ、「今後の作戦にベイルを入れないこと」を条件に、証人喚問でベイルを擁護。

 ベイルは無罪放免となるが、チーム内には、「仲間よりも原則や任務を優先する」ジンマン派と、「自分たちの命を第一優先とする」ベイル派による対立構造がうっすらと浮かび上がってくる。その後、ベイルの最後の任務となる大規模な作戦が行なわれるが、ジンマンとベイルは互いに我慢の限界を超えてしまう。

ベイルの登場でドラマがヒリついた空気感に



『殺し屋たちの店』ディズニープラス スターで独占配信中(全8話/毎週水曜日2話ずつ配信)(c) 2024 Disney and its related entities


 今週もジアンとミンヘのアクションシーンは絶品。ジアンの反撃にはスカッとしたし、ミンヘの無駄のない動きには相変わらず痺れた。だが、目玉は圧倒的にベイルであった。5話ラスト、初めて現在の彼の姿が披露されるのだが、セリフは一言二言で、佇んでモニターを見ているだけ。そんな短いシーンにも関わらず、ただならぬ恐ろしさ。ドラマの空気が一気にヒリついた。そして6話では、ベイルのサイコパスぶりに焦点が当たっていく。

 傭兵チームの上司による「魂が宿っていない」という言葉通り、ベイルの大きな瞳は闇深い。常に目を見開き、殺せる者が一人でもいないかとアンテナを張っている。「非武装なら警察に引き渡す」というルールができれば、敵にわざと武器を渡して武装状態にさせ、腹部を切り裂き、はらわたを床にぶちまけて処刑する。敵に幽閉されていた女性たちを発見すれば、手榴弾で皆殺しにして「民間人はいないと聞いていた」と言い訳を述べる。挙句の果てには「傭兵になったのは人を殺したいから」と嬉しそうに話す。

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 彼らの上司は、ジンマンとベイルは冷徹な点が似ていると話しており、その台詞の直後には首を傾げたが、実は的を得ていた。ベイルの度重なる挑発を無視し続けていたジンマンだが、彼に対する憎悪の感情が爆発した時、本性が剥き出しに。守るために戦う“軍人”ではなく、お金のために戦う=人殺しをして儲ける“傭兵”という道を選んだという点でジンマンも同類であり、ベイルを殺すと決めた時の表情は、ベイルに引けを取らぬほど狂気じみている。ジンマンの最も醜悪な部分を引き出したという点で、この2人の対決の真の勝者はベイルと言えるだろう。

 今週は、ジョンミンを警戒する際のジンマン(ドンウク)の表情にもゾッとしたのだが、ベイルはそのさらに上をいく別次元の存在として確立しており、チョ・ハンソン(『ストーブリーグ』)の役者としての底力を感じた。一触即発状態となるジンマンとベイルの顔を稲妻や電池切れ間近の蛍光灯の光が照らす演出も秀逸で、対決への緊張感を助長していた。

グレーな立ち位置? お茶目なソンジョの株が上昇中



『殺し屋たちの店』ディズニープラス スターで独占配信中(全8話/毎週水曜日2話ずつ配信)(c) 2024 Disney and its related entities


 また、ここにきてキャラが際立ってきたのがソンジョだ。これまでは、チョン家の面々の葬式に毎度現れる招かれざれる客で、いの一番にジアンの命を狙った悪しき存在として描かれてきた。任務遂行中におどけたコメントをすることもあったが、5・6話で彼の人となりがさらに明らかになっていく。

 狙撃手というポジション柄、ターゲットであるジアンを確認できない時はブレイクタイム。彼を慕う「バビロン」社員と雑談していたりするのだが、その光景はなんとも和やか。一緒に甘い物を飲みながら仕事や車などの近況話に花を咲かせており、人を殺さぬ我々一般人と何ら変わらない様子なのだ。他にも、最新テクノロジーを搭載した殺人ロボットに対する率直な感想など、視聴者の気持ちを代弁するようなツッコミも多く、なんだか親しみを感じるキャラクターである。特にフリーで働いている筆者としては、独立を検討する「バビロン」社員に対する彼(フリーランスの狙撃手)の台詞には共感したし、「この人も確定申告に苦しんでいるのかな。いや、表に出せない仕事だから現金やりとり一択か。でも依頼主に弾丸購入の経費申請とかしてそう」などとアレコレ想像を膨らませてしまった。

 ジンマンとベイルとチームを組んでいた傭兵時代の姿を見ると、ソンジョのことがさらに好きになる。彼は、ベイルがサイコパスであることは理解しつつも、命を救われたことに恩義を感じており、仲間を大切にするという点で彼を支持する。だが、無口な双子のようにベイルの忠犬というわけではなく、ジンマンとベイルが銃を突きつけ合う場面になると、「仲間割れは良くない」と中立の立場を取っている。ジンマンが休職する際にも、「早く復帰して一緒に稼ごう」と優しく声をかけており、要は仲間思いの良い奴なのだ。そしてさりげなく、ベイルの遺品をこっそり盗むような弱さもあったりして、そんな人間臭さが憎めない。本作はジアンの勝利で終わりを迎えると思うが、ソンジョには生き残ってほしいところである。

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《山根由佳》
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