NHK「Twitterでのフォロー止めます」……“フォロー返し”のはらむ問題とは | RBB TODAY
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NHK「Twitterでのフォロー止めます」……“フォロー返し”のはらむ問題とは

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NHK広報局アカウント(@NHK_PR)。13万人以上をフォロー中
  • NHK広報局アカウント(@NHK_PR)。13万人以上をフォロー中
  • NHK公式ツイッターカウント(@nhk)。こちらは誘導のみでフォローは行っていない
 インターネット、SNSが普及していく過程で、不思議な風習やマナーが生まれることが多々ある。古くは「キリ番ゲット」「無断リンク禁止」からはじまり、「既読スルー(禁止)」「フォロー返し」など、最近ではメルカリの「○○様専用出品」なども話題となった。

 このうち、「フォロー返し」というのは、とくにTwitterで用いられている用語で、“誰かをフォローした際に、相手がこちらもフォローする”という行為のことだ。SNSなのだから、一般的には当たり前の行為に思われるかもしれないが、企業や自治体、有名人などの場合、フォロー返しに対するスタンスは、それぞれ大きく異なる。フォローしてもらったとしても、相手は通常一般人であり、基本的には一方通行の関係性だからだ。

 機械的にフォロー返しをした場合、莫大な数になるという不便さもあるが、それに加え、以下のような、ソーシャルならではの問題も複数出てくる。

・友好的な態度で無く、「監視対象」のような考え方でフォローしてきた相手も、フォローすることになる。
・こうした状態を、「相手を認めている」「友好的だ」と曲解する人が出てくる。
・気に入らない企業や有名人に対し、フォローしている人を調べ、そちらに嫌がらせするユーザーなどが存在する。

 こうした点からも、企業や有名人はフォロー返しには慎重だが、日本放送協会(NHK)は、「NHK公式ツイッターのフォローの考え方」と題する文章を公開。4月末をめどに「すべての公式アカウントでNHK以外のアカウントに対するフォローを解除する」という方針を発表した。

 ようは、他社や個人へのフォローを解除し、自社アカウント同士のフォローに留めるということだ。NHKでは現在、番組ごと・地方局ごと・部署ごとなどに、150近いアカウントを運用している。

 これについてNHKでは「かつては私たちも、フォローをツイッター上の慣習と考え、フォローしていただいた方に対して積極的にフォローを返していました」としつつ「NHK公式アカウントがNHK以外のアカウントをフォローすることは、そのアカウントの意見に対する支持・賛同ではないか、というご批判をいただくこともございました」と説明。“公平公正という公共放送の基本姿勢を堅持する”ため、今回の判断に至ったと説明している。今後、他企業などにも同様の動きが広がる可能性もあるだろう。
《赤坂薫》
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