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【オトナのガジェット研究所】ポメラとノートPCの“いいとこ取り”!? キングジム「ポータブック」を本音レポート

IT・デジタル ノートPC
キングジム初のノートPC「ポータブック XMC10」
  • キングジム初のノートPC「ポータブック XMC10」
  • セパレート構造を採用した「Slide Arc」。使わない時は分離して本体の縦横サイズに収められる
  • キーボードは手動で回転させる
  • 左右のパーツを連結。12インチのPCに搭載されているキーボードと同等のサイズになる
  • キーピッチは18mm。心地良くタイピングができる
  • キーストロークは1.5mm。静音設計も重視
  • サイドフレームにはアルミを採用。強めに打鍵してもぐらつかない
  • フィンガーマウスとクリックボタンが離れた位置にあるのでマウス操作はやや面倒
 新年1回目のレポートは、キングジムが2月12日に発売を予定している同社初のノートPC「ポータブック XMC10」のハンドリングレポートを紹介しよう。

 キングジムはオリジナルのスパイスを効かせた電子文具でこれまで数々のヒットを飛ばしてきたメーカーだ。キーボードにモノクロ液晶を搭載し、スマホアプリと連携しながら手軽に文書作成ができる“デジタルメモ”「ポメラ」シリーズは、ビジネスマンや筆者のようにテキストを書くことを生業にしているエキスパートの仕事をバックアップしてきた。ほかにもデジタル名刺ホルダ「ビットレック」や電子メモパッド「ブギーボード」、ラベル作成ツールの超定番「テプラ」などもキングジムを代表するプロダクトだ。

 そんなキングジムの輝かしいヒットモデルを知る方々なら、いま元気がないPC市場にキングジムが進出したと聞いて心がざわつかないはずがない。「ポータブック XMC10」とはいったいどんな製品なのだろうか。

■思わず“アガる”キーボードのギミック

 基本形は8型ディスプレイを搭載するノートPCだ。最大の特徴は「Slide Arc」と名付けられたセパレートタイプのキーボードである。クラムシェル型の本体を開いて、左右2ピースに分かれているキーボードを回して合体させるとポータブックが形を成す。なるほど、男なら誰しもがこのギミックに心ときめかされるだろう。かつて1990年代にIBMが発売した「ThinkPad 701」に搭載されていた変形・合体する“バタフライキーボード”を思い出してしまった。

 キーボードは横幅がポータブックの本体サイズを飛び出すデザイン。約12インチのノートPCに搭載されているキーボードと同等のサイズで、キーピッチは18mm、キーストロークは1.5mm。そもそもタイピングの操作感は人それぞれに好みが分かれるところではあるが、打鍵音は静かだし、セパレートタイプの筐体を合体させた後もグラついて打ちにくく感じられることはない。筆者が普段使っている「VAIO PRO 13 mk2」のキーピッチは約19mmなので、文字入力の違和感はほとんどなく好感触だったが、一点だけ半角/全角変換キーが左上のEscキーの隣に置かれているキーボード配置の違いに慣れるのに時間がかかった。

 キーボードは心地よく使えるものの、マウスの操作は馴染みづらかった。というのも、中央に光学式のフィンガーマウスが搭載されていて、これ単体のレスポンスは悪くないのだが、左右のクリックボタンがキーボードから離れた一段低い位置にあるため、マウス操作は「右手でポインターを動かして、左手でクリック」といった具合に両手でせざるを得ないからだ。筆者としては別途マウスを用意しないとストレスに感じられてしまった。

 本体には8インチのカラー液晶(1,280×768ドット)を搭載。本体の縦横サイズはちょうどA5サイズのシステム手帳ぐらいで、最も厚い箇所で最大で約3.4cm。質量は約830g。今どきは超軽量なノートPCも沢山あるので、比べてしまうと劇的に軽いとは言いづらい。ちょうど、2000年代中盤以降に人気を集めた「ネットブック」のサイズ感に近いと思う。実際バッグに入れて持ち歩いてみると、やはり重さはそれなりに感じた。筆者がふだん「VAIO PRO 13 mk2」を持ち歩いている感覚に比べると、本体の厚みがそれなりにあるので、バッグのスペースをけっこう取られる感じがする。
《山本 敦》
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