「OHaNASを企業コラボの成功モデルに」「世界展開も視野」……タカラトミーとドコモがクラウド型ロボットを発表 | RBB TODAY

「OHaNASを企業コラボの成功モデルに」「世界展開も視野」……タカラトミーとドコモがクラウド型ロボットを発表

 タカラトミーはNTTドコモと共同開発したクラウド形おはなしロボット「OHaNAS(オハナス)」の記者発表会を4日に開催。タカラトミーの次期社長が内定しているハロルド・メイ氏、NTTドコモの社長 加藤薫氏が各々新製品への思いを語った。

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タカラトミーのメイ氏とNTTドコモの加藤氏が記者会見に出席
  • タカラトミーのメイ氏とNTTドコモの加藤氏が記者会見に出席
  • クラウド形おはなしロボット「OHaNAS(オハナス)」
  • 白以外のカラバリモデルも検討中。プロトタイプが紹介されていた
  • 専用アプリを入れたスマホ・タブレットでクラウドデータベースと通信する
  • オハナスのプロフィール。好きな食べ物は「うどん」
  • アプリはiOS/Android対応
  • シナリオ対話にも対応する自然な会話が可能
  • デザイン展開も各種検討されている
 タカラトミーはNTTドコモと共同開発したクラウド型おはなしロボット「OHaNAS(オハナス)」の記者発表会を4日に開催。タカラトミーの次期社長が内定しているハロルド・メイ氏、NTTドコモの社長 加藤薫氏が各々新製品への思いを語った。

■「しゃべってコンシェル」のノウハウが投入された“おはなしロボット”

 既報で紹介した通り、「OHaNAS」はタカラトミーの玩具商品開発のノウハウと、ドコモが“しゃべってコンシェル”の開発により培ってきた「自然対話プラットフォーム」のコラボレーションにより生まれたコミュニケーションロボットだ。発売は10月1日を予定しており、価格は19,800円(税抜)。

 「新製品の開発構想は2年前に起ち上がった」とタカラトミーのメイ氏は振り返る。「タカラトミーは日本国内の玩具の歴史に名を残す名作を育ててきた会社だが、今後は生活の中に溶け込んで、生活の中で役立つ商品も開発したいという思いがあった。そのためには“オモチャ”の概念を超える必要がある。今回の製品がその第一歩だ。オハナスには“3つのレス(less)”という大事なコンセプトがある。一つは年齢を問わずコミュニケーションが楽しめる“エイジレス”、NTTドコモの音声認識技術とつながることで、自然な会話を“エンドレス”に楽しめること、そしてインターネットにつながってさまざまな情報や知識を取り込み、インターネットの発展と一緒に成長できる“ボーダレス”な商品であるということ。これを実現できたのは、NTTドコモという強いパートナーと組むことができたからだ」とメイ氏は共同開発の成功をアピールする。

 発表会にはNTTドコモの加藤氏も登壇。「タカラトミーに採用いただいたドコモの自然対話プラットフォームは、現在しゃべってコンシェルを中心に多くのお客様に提供している。技術ができた当初は、会話といっても1往復程度の単純なものだったが、現在は自然な対話ができるまで成長した。スマホなどモバイル端末以外にも使っていただけるパートナーを求めていたが、タカラトミーに声をかけていただいた。幅広い方々に使って楽しんでもらえるロボットができた。これも現在のドコモが注力するパートナー企業との“共創”の成果」としながら、加藤氏も同社技術が新展開を喜んだ。

 「OHaNAS」は、「ロビジュニア」や「ハロー!ダイノ」など先行モデルが連なるタカラトミーの次世代エンターテインメントロボット「オムニボット」シリーズの最新ラインナップに加わる。デザインのモチーフは「ヒツジ」をイメージしている。開発を担当したタカラトミーのニュートイ企画部 部長の木村貴幸氏は、名前の由来について「みんなと“おはなし”して、“はなしに花が咲く”という思いを込めたもの」であると説明する。実は「OHaNAS」とアルファベット表記した場合のそれぞれ1文字ずつにも意味があって、分解すると「Organized(統合された)/Human interface(人間用の)/and/Network(ネットワーク経由の)/Artificial intelligence(人工知能)/System(仕組み)」になる。

 敢えてアルファベット表記の文字にも意味を持たせている理由は「日本国内だけでなく、世界展開も視野に入れている商品だから」であるとタカラトミーのメイ氏、木村氏はともに口を揃える。コミュニケーション機能の対応言語は発売時には日本語のみだが、「1年以内には英語対応も可能」であると、NTTドコモの「自然対話プラットフォーム」技術の開発を担当するサービスイノベーション部 部長の大野友義氏は語る。

 「自然対話プラットフォーム」の技術内容に関する説明はドコモの大野氏が付け加えた。「しゃべってコンシェルを市場に提供してから、今年4月までの総インストール数は述べ2,900万以上、アクセス数も11億以上に増加している。多くのユーザーに使っていただくことで、ドコモの自然言語処理技術は国内有数の高いレベルに成長を遂げた。ユーザーの発話意図を解析しながら、複雑な会話に対して正確に応対できる」ところを強みに掲げる。

 ドコモでは今夏以降、法人向けに自然対話プラットフォームを「意図解釈エンジンASP」の拡張版として提供しながら、新たな事業展開を広げて行く。今回のタカラトミーと組んだビジネスモデルについては、ドコモが「自然対話プラットフォーム」の技術をタカラトミーに提供する関係性となり、個別の商品をベースにシステム構築する際のカスタマイズに関わるイニシャルコスト、並びに月額のアクセス使用料をタカラトミーがドコモに対して支払う。アクセス料金は一定量まで定額制になっているようだ。

 ドコモの大野氏は「今後、カーエンタテインメントや白物家電の業界などにも自然対話プラットフォームのパートナーが広がって欲しいと考えている」とした。また玩具業界のライセンシーはタカラトミーに限定されるものではないが、タカラトミーの木村氏は「先行パートナーとしての強みを今後も発揮していきたい。ドコモとのパートナーシップはOHaNASが第1弾。既に次の手を実現するために動き始めている」ことを強調した。またOHaNASそのものについても、車の中に設置できるスタンドタイプや子ども向けのヒーロー・ロボットタイプ、愛犬タイプなどさまざまなデザイン展開が構想されている。

 メイ氏は「タカラトミーは玩具のプロフェッショナルとしての目線で、かたやドコモは通信技術のエキスパートとして、互いの技術力を活かしながら魅力的な商品を作り上げた。今回当社が発表したオハナスが、これからコラボレーション事業を企画する日本企業にとって一つの成功モデルを提供できれば嬉しい」と期待を込めて語った。
《山本 敦》

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