【浅羽としやのICT徒然】第12回 SDN関連技術の標準化の現状 | RBB TODAY

【浅羽としやのICT徒然】第12回 SDN関連技術の標準化の現状

エンタープライズ ソフトウェア・サービス

SDN/OpenFlowでは、従来のネットワーク機器から制御機能を独立させたコントローラと呼ばれるソフトウェアを中心にアーキテクチャが構成されている
  • SDN/OpenFlowでは、従来のネットワーク機器から制御機能を独立させたコントローラと呼ばれるソフトウェアを中心にアーキテクチャが構成されている
■はじめに

 前回、今年こそSDN元年にというお話をしました。既に新年明けてから1ヵ月が経ってしまいました。1ヵ月過ぎた感触としては、あくまで昨年との比較であり絶対数はまだまだ少ない状況ではありますが、ここのところ、単なる情報収集ではなく、具体的に解決したい課題を持った上でのお引き合いが増えて来ているように感じます。まさに今年は、前回お話ししましたように、そういった具体的な課題をひとつずつ解決しながら、SDNの有用性を世に示していくフェーズに入ったと言えそうです。

 具体的なお引き合いが増えて来た理由としては、「SDN」を標榜するさまざまな技術や製品が多数市場に投入されて来ていること、そして各領域毎に技術の標準化が進み始めたことで、それらの技術や製品を使ってできること、できないことを議論するための共通の言語ができたことが大きいと思います。まだまだ漠然としたコンセプト的な話も多いにせよ、その中で、では実際のケースに何が適用できて何ができないものなのか、具体的に議論ができる環境が整って来たということだと思います。

 しかし、標準化が進んでいるといえども、まだまだ全てがOn Goingの状態で、また複数の団体が違う切り口での標準化を進めている等、混沌としたところも沢山あるのですが、今回から数回使ってSDN関連の技術の標準化が現状どういう形で進んでいるのか、ざっくり全体像を整理していきたいと思います。

■OpenFlowの背景と目的

 SDNといえば、まず重要なのはOpenFlowというプロトコルです。OpenFlowは元々は米国スタンフォード大学のClean Slateプログラムの成果としてできたものです。Clean Slateというのは「白紙の状態」を意味していますが、Clean Slateプログラムはインターネットを白紙の状態から作り直すとしたらどうしたいか考えよう、という発想から始まったものです。しかしOpenFlow自体は、今のIPに替わるプロトコルを定義したものではありません。その代わり、ルータやスイッチでのIPパケットの取り扱い方を自由にプログラムできるようにして、今までのIPのパケット処理ルールでは実現できなかった、新しいネットワークの動作環境を作れるようにしよう、というものです。

 OpenFlowでは、レイヤ1から4までのパケットヘッダ等に含まれる情報の組のパターンを「フロー」と呼び、さまざまなフローのパターンにマッチするパケットに対して、ヘッダ情報を書き換えたり、配送の方法を決めるなどの個別のアクションを定義することができます。これにより従来のデスティネーションアドレスベースのパケット配送方式とは全く異なる配送ルールを作ることができるのです。
《浅羽としや》

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