「スマートパスポート構想」でARPU増大を狙うKDDI | RBB TODAY
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「スマートパスポート構想」でARPU増大を狙うKDDI

エンタープライズ 企業
経営管理本部IR室長の明田健司氏
  • 経営管理本部IR室長の明田健司氏
  • 「auスマートバリュー」サービス対象世帯数
  • スマートパスポート構想におけるKey Factor
  • Key Factorを軸とした狙い
  • 連鎖によって拡大する3M
  • スマートパスポート構想の展開
  • スマートパスポート構想の展開
  • スマートパスポート構想の展開
 KDDIは16日、同社の「スマートパスポート構想」について説明会を開催した。

 「スマートパスポート構想」は同社の3M(マルチネットワーク、マルチデバイス、マルチユース)戦略の一環として打ち出された第一弾の構想。具体的には売上げの拡大とコスト抑制に分類される。売上げの拡大では、ビジネスモデルについてFMC+バリュー型への変更を図る。「従来はFMCの会社だと言いながら、実は売上げの75%はモバイルによるものだった。事業の性質からも、かなりモバイルに寄った形となっていた。それゆえ音声ARPUとデータARPUをいかに上げようかということに注力してきた。今後は、これに加えて固定のブロードバンドを中心とした売上げを伸ばしていく(モバイル+固定:FMC ARPU)。また、新たに付加価値ARPUの増加を目指す」と経営管理本部IR室長の明田健司氏は話した。

 FMCのARPUを最大化するというのは、つまりモバイルと固定のバンドル率をアップするということだ。これには「auスマートバリュー」として、固定の光ブロードバンドとスマートフォンのセット利用で割引が適用されるクロス割引を導入する。auスマートフォンの毎月の利用料金から、最大2年間1,480円(税込)が割引となる。また、付加価値ARPUの拡大では、コンテンツサービス「auスマートパス」で音楽聞き放題、映画見放題などを提供していく。従来は、モバイル(ezweb)の上にあるコンテンツの収益を進めていたが、固定通信にヒモ付くところにおいてもコンテンツの収入を上げていきたい」としている。さらに、これらサービスのベースには“au ID”という考え方を導入する。「弊社では、これまで、モバイルの端末1契約あたりに1番号をふり、それをあたかもIDのようにやっていた。それを今後はデバイスやネットワークにもよらず、顧客個人を1IDとし、横串で展開してく。ネットワークフリー、コンテンツフリー、デバイスフリーの世界を実現する」(明田氏)。これによりFMC ARPUと付加価値ARPUの最大化を図るという。

 明田氏は、ID登録数とID単位のARPU最大化を推進するためには、家族内での連鎖獲得も重要だと話す。家族のうち父親名義で固定光回線、娘名義でスマートフォンを契約していた場合でも、「auスマートバリュー」の対象となる。これにより、固定回線とスマートフォン契約の推進を狙う。しかし、一方で、そもそも固定回線はもう必要ないというユーザーも増えてくることが考えられる。固定回線の契約獲得自体が厳しくなるのではないかという疑問が湧く。これに対して、今回同社では関西のケイ・オプティコム(118万世帯)、J:COM(271万世帯)、JCN(81万世帯)などの顧客基盤とのクロスセルの提携を行うことで、拡大を図っていくとしている。

 なお、販売店ではモバイルと固定回線の契約申込書が別だったものを統合して1枚にするなど、顧客対応の時間を短縮して満足度アップにつなげていくと同時に、新規コールセンターでの迅速対応を行っていく。
《RBB TODAY》
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