【CES 2012】カシオのスマホ対応G-SHOCK、PCや血圧計ともつながる | RBB TODAY

【CES 2012】カシオのスマホ対応G-SHOCK、PCや血圧計ともつながる

 カシオ計算機は2011年のCESで、Bluetooth経由でスマートフォンと連携可能な腕時計を参考出展しており、これを商品化したG-SHOCK「GB-6900」を今年3月に発売する。

IT・デジタル スマートフォン
電話の着信を知らせるG-SHOCK。電話帳に登録されている相手ならG-SHOCK側の画面にも名前を表示することが可能
  • 電話の着信を知らせるG-SHOCK。電話帳に登録されている相手ならG-SHOCK側の画面にも名前を表示することが可能
  • スマートフォンをなくしたとき、G-SHOCKを操作することでアラームを鳴らせる
  • 東芝のノートPC、オムロンの血圧計、HTCのスマートフォンそれぞれのBluetooth 4.0対応試作機
  • 着信を通知する「Alert Notificaiton Profile」を応用して、音楽プレイヤーで再生中の曲名を表示するデモ(今回発売されるGB-6900では未対応)
  • 赤青緑に点滅するカラーマーカーをカメラで撮影すると、対応するテキストや画像がその上に重ねて表示される
 カシオ計算機は2011年のCESで、Bluetooth経由でスマートフォンと連携可能な腕時計を参考出展しており、これを商品化したG-SHOCK「GB-6900」を今年3月に発売する


■腕時計からスマートフォンのアラームを遠隔操作で鳴らす

 Bluetoothで電話の着信などを知らせる腕時計はすでにいくつかの製品が市場には出回っているが、カシオの新製品は、毎日通信機能を使っても約2年間動作するのが特徴で、このロングバッテリーライフは消費電力を大幅に削減した「Bluetooth 4.0」規格によって初めて可能となったものだという。休むことなく時刻を刻み続けるのが時計の本来の役割であるのに対し、定期的な充電が必要な従来のBluetooth周辺機器では使い勝手が損なわれるとし、同社ではBluetooth 4.0の採用にこだわった。

 Bluetooth対応G-SHOCKの第1号として発売されるGB-6900では、着信の通知、現在地に応じたタイムゾーンの自動設定、スマートフォンのアラームを遠隔操作で鳴らす端末検索機能などが利用できるが、今年のCESではBluetooth機能のさらに一歩踏み込んだ使い方として、腕時計をPCに近づけることでスクリーンのロックを解除する機能、血圧計などの他のバイタル情報を定期的に時計に表示する機能、スマートフォンで再生中の音楽の曲名を表示する機能などを展示した。デモンストレーション用の機器は、現行製品のBluetoothチップを4.0対応のものに置き換えるとともに各用途毎のプロファイルを搭載したもので、PCは東芝、血圧計はオムロン、スマートフォンはHTCにそれぞれ協力を得て開発された。各社ともBluetooth 4.0を利用した周辺機器との連携機能には高い関心を示しているという。

 Bluetooth 4.0では、腕時計のように小電力で接続する周辺機器を想定したプロファイルが多数用意されており、今回のG-SHOCKでは電話やSMSの着信を知らせる「Alert Notificaiton Profile」、現在時刻やタイムゾーンを携帯電話から通知する「Time Profile」、遠隔操作でアラームなど鳴らして所在不明の機器を見つけるための「Find Me Profile」などが用いられている。これらのプロファイルに対応した機器であれば互換性は確保されるため、将来的には他社からもこのような使い方が可能な腕時計が登場する可能性がある。また、基本的な使い方はプロファイルのレベルでサポートされているので、専用のアプリなどをダウンロードしなくても、機器同士のペアリングを済ませるだけで利用を開始できる。Bluetoothヘッドセットならメーカーを問わずほとんどの携帯電話や音楽プレイヤーに対応しているのと同じようなイメージだ。

 現在、GB-6900に対応するスマートフォンはNECカシオモバイルコミュニケーションズ製のMEDIASシリーズ(2011年冬モデル以降)に限られているが、iPhone 4SがBluetooth 4.0チップを搭載しているように、ハードウェアとしては既に4.0対応となっているデジタル機器は少なくない。あとはプロファイルのサポートが進めば、今回のような新たなBluetoothデバイスが利用できる機器は広がるため、カシオでは腕時計の利用価値を高めるきっかけとしてもBluetooth 4.0の普及に大きな期待を寄せている。



■スマートフォンのカメラを利用した可視光通信

 モバイル機器に関する技術としては、赤・青・緑の3色の光を利用して、スマートフォンにごく小容量のデータを送信する可視光通信技術(http://www.rbbtoday.com/article/2012/01/10/84828.html)も展示されていた。

 現在、街頭の広告からスマートフォンにURLなどの情報を転送する場合、QRコード等のバーコードが使われることが多いが、ビルの壁面などユーザーから離れた場所に広告を掲示する場合、スマートフォンのカメラで読み取るためには極めて大きなサイズのバーコードを表示する必要があり、掲示場所に制限がある。

 それに対して、今回展示された可視光通信技術では、色付きのランプをカラーマーカーとして利用し、点灯する色の順番とビット情報を対応させている。カメラの画角の中でカラーマーカーが確認できれば良いので、道路を挟む反対側に掲げられた看板から発せられる光を受けてWebサイトを表示するといった用途にも対応できる。現在、スマートフォンやタブレットなどモバイル機器の多くにはカメラが搭載されているので、特別なハードウェアを追加しなくてもすぐに利用できる技術なのが特徴だ。

 ただし、周辺光などのノイズ成分が含まれる環境において、カメラ性能や画像処理能力に限りのあるスマートフォンで利用することを想定しているので、通信速度は極めて低速に抑えられている。現在はカラーマーカーで伝送するデータをわずか8ビット(=1バイト)としており、0〜255までの番号を指し示すことしかできないため、URLなどの文字列をそのまま送信することはできない。そこで、スマートフォンの通信機能とGPSを利用し、カラーマーカーから読み取った番号と現在地をインターネット上のサーバーに問い合わせることで、そのマーカーに対応するURL等の情報を引き出せる仕組みとなっている。

 デジタルサイネージなどでの利用のほかにも、スマートフォンの画面にカラーマーカーを表示させることで、同じ仕組みを使って端末同士でメッセージなどを送受信することもできる。カシオでは、カメラとインターネット接続機能を搭載したモバイル機器の急速な普及を好機として、安全で低コストな通信手段として可視光通信技術の商用展開を図っていく考え。
《日高彰》

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