IDC Japanは23日、2010年における国内システム/ネットワーク管理ソフトウェア市場規模実績と2015年までの市場規模予測を発表した。 これによると、2010年の国内システム/ネットワーク管理ソフトウェア市場は、2009年のマイナス成長からプラスに好転。市場規模は、前年比3.4%増の2,759億4,500万円だった。2011年は前年比1.8%減の2,709億400万円となる見込みだ。そして2010年~2015年の年平均成長率(CAGR: Compound Annual Growth Rate)は2.4%で、2015年には3,113億円に達する見込みと予測された。 2010年の市場は、システムの新規構築や更改案件への投資が回復、それにともないシステム/ネットワーク管理ソフトウェアの新規導入や更新による売上が増加した。特に売上構成比の高いジョブスケジューリングツールやIT資産管理ソフトウェアの売上回復が成長の要因となっている。加えて、サーバ仮想化の導入拡大が市場の成長を促進させた。東日本大震災による企業のIT投資抑制の影響を受け、2011年は前年比1.8%減で再びマイナス成長に戻ると見られる。 2012年以降は、企業のクライアントPCがWindows XPからWindows 7へ移行するのに合わせて、IT資産管理ソフトウェアの導入や入れ替えが多く行われるとみられる。さらに、中期的にはプライベートクラウド基盤の構築・運用の需要が拡大していき、運用自動化ツールが伸びていくためプラス成長に回復すると予測された。