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和歌山大学、壊れたPCでも再活用できる低価格WiFi情報配信システムを開発

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 和歌山大学 システム工学部 和田研究室は10月20日、ハードディスクの故障などで廃棄されたPCのWi-Fi(無線LAN)通信機能を有効活用して、スマートフォンや携帯ゲーム機に独自情報を発信できるシステムを開発したことを発表した。

 HDDの壊れたPCに対し、CD-ROMやUSBメモリにあらかじめ入れておいたOS(オペレーティングシステム)を使い起動させ、Wi-Fiコンテンツ送信器として再利用するもの。壊れたノートPCを使った場合、費用がほとんどかからないため、これまでは数十万円することもあったこの種の情報発信システムを、ほぼノーコストで構築できるようになる。デスクトップPCなど無線通信機能がない場合には千円前後の無線通信機器を取り付ける。また壊れていないPCも利用可能。

 提供される情報を読むためにURLを入力する必要はなく、SSID(無線チャンネルを表す名前)を選ぶだけでローカルコンテンツを読むことができる。さらに自動的にインターネット上にあるホームページのURLを端末に蓄積させるため、インターネット接続時に本当のWebサイトに誘導することもできる(特許出願済み)。

 一般の店舗や史跡の案内等で手軽に利用でき、提供される情報は、iPhone、Xperia、au ISシリーズなどのスマートフォン、またニンテンドーDSi、PSPなどの通信機能対応ゲーム機、iPadやKindleなどの電子書籍リーダを用いて読むことが可能。

 すでに学内の廃棄PCを約30台回収して情報発信機システムを増設しており、またこの技術が社会の仕組みを便利に変える具体的実験として、地域おこしに活用するほか、大学講義に活用する。まず11月6日10時に開催されるWi-Fiラリーイベント「世界初!Wi-Fi宝探しin南紀田辺」(wifi-tanabe.com)にて利用されるとのこと。またすでに大学の講義では、紙媒体配布資料の電子化、出席確認の自動化、学生からの意見の自動回収などを実現しているという。これ以外にも経済学部でのゼミや教育学部での講義(数十名)などで近々利用される予定。
《冨岡晶》
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