日立と東北大、処理開始時間を予測しデータを事前移動する「予知型データ配置方式」のストレージ技術を開発
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このシステムは、「予知型データ配置方式」は東北大と日立が開発した新しい電力制御技術。今回はじめてストレージシステムに搭載された。高速なデータ処理が可能なHDDを搭載したストレージシステム(高速ストレージシステム)と、大容量HDDを搭載したストレージシステム(大容量ストレージシステム)を組み合わせた2階層の階層ストレージシステムにおいて、データ処理の開始時間を計算・予測し、必要なデータを事前に大容量ストレージシステムのHDDから高速ストレージシステムのHDDに移動させる方式となっている。
高速ストレージシステムでデータ処理が行われるため、高速な処理が可能となるほか、処理後にデータを大容量ストレージシステムのHDDに書き戻すため、消費電力の大きい高速ストレージシステムのHDD台数を削減できるという。これにより、階層ストレージシステムで、高速でのデータ処理と低消費電力を両立させることが可能となった。今回、1台の高速ストレージシステム(容量2.1TB) と、2台の大容量ストレージシステム(容量64TB)からなる2階層のストレージシステムを試作して効果を検証したところ、「予知型データ配置方式」を搭載しない従来の階層ストレージシステムに比べて17%消費電力を削減できることが確認された。さらに、実用的な条件下でのでは、容量1PBのシステムとして換算した場合、本技術により、50%以上消費電力を削減できる見通しを得たという。
なおこの研究は、文部科学省の委託研究である「高機能・超低消費電力スピンデバイス・ストレージ基盤技術の開発」プロジェクトにて実施した。近年、長時間アクセスのないHDDを非稼働状態にする「MAID(Massive Arrays of Idle Disks)」技術が製品に搭載されるなど、ストレージ分野でも省エネへの対応が進んでいる。東北大と日立では、このMAID技術を発展させ、データ処理の開始時間を予測する「予知型データ配置方式」を用いることで、アクセスするデータ領域や時間帯を前もって限定することが困難な場合でも、高速かつ低消費電力で稼働可能なストレージシステム技術を開発したとのこと。今後は、よりいっそうの消費電力の削減をめざし、データの高い処理性能が要求される他のアプリケーションへの適用を検討していく。
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