富士通研、ブレードサーバの高速化を実現する多チャネル高速送受信回路を開発 | RBB TODAY

富士通研、ブレードサーバの高速化を実現する多チャネル高速送受信回路を開発

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ブレードサーバにおけるバックプレーンと高速送受信回路
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 富士通研究所とFujitsu Laboratories of America, Inc.は12日、サーバを複数組み合わせて高性能化するブレードサーバの通信経路として利用されるバックプレーンにおいて、毎秒10Gbpsでの伝送を実現する、低消費電力・小型な多チャネル高速送受信回路を開発したと発表した。

 ブレードサーバのバックプレーンで10Gbpsの伝送を実現する高速送受信回路では、バックプレーンで発生する伝送損失の補償とともに、クロストークや反射などに起因するノイズの低減が重要とされる。ノイズを増幅せずに伝送損失を補償する従来の高速送受信回路では、十分な伝送損失補償を行なうためにイコライザ回路を多段にしなければならず、消費電力、実装面積、ともに大きなものとなっていた。従って、サーバシステムの高性能化と、省電力化、高密度化を両立する多チャネル高速送受信回路を実現するのは困難とされていた。今回開発した技術では、バックプレーンを4チャネル×10Gbpsで伝送可能な送受信回路を、従来の技術と比べて、約4分の1の消費電力、約2分の1の実装面積で実現することが可能となる。今後、ますます高密度実装、高速伝送、低消費電力が求められるバックプレーンへの適用などに活用される見込みだ。

 具体的には、2種類の異なるイコライザ回路の特長を活かした、伝送損失による信号のひずみを最小化する新しい受信イコライザ制御方式を開発し、受信イコライザ回路に搭載したとのこと。この受信イコライザ回路は、10Gbps伝送の多チャネル化を可能にするとともに、イコライザ回路を多段にする必要がなく、高速化、消費電力の低減、バックプレーン伝送に必要な損失補償能力の達成、ノイズの低減を両立させている。また新開発の受信イコライザ制御方式では、従来の方法で必要であった行列の乗算が不要となり、スカラー加減算で済むため、簡単な論理回路として、小さな面積に実装することが可能となった。送受信回路の規模が多チャネル化を可能とする実装面積となり、4チャネル化により性能を4倍にすることができるため、10Gbpsのバックプレーン伝送を多チャネル化することができ、10Gbpsを超える伝送を実現することができるとのこと。

 今後、本技術を使った高速送受信回路は、高性能スイッチを実現するLSIに搭載することで、高密度実装・高速伝送が要求されるブレードサーバ製品に適用される予定。また、将来の40ギガイーサネットへの対応も可能となり、より高性能化、高密度化、低消費電力化が求められるサーバシステムへ本技術を展開していくとされている。なお同技術の詳細は、米国 サンフランシスコで2月8日から開催されている国際固体素子回路会議「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference)」にて発表されている。
《冨岡晶》

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