日本電気(NEC)は11日、IAサーバ「Express5800シリーズ」の新製品を発表した。また、これまで4系統に分けていた製品群を2系統に改めた。 Express5800シリーズはこれまで、「大企業/データセンター」「中堅企業」「中小企業/部門」「SOHO/個人事業主」の4系統に分けられていた。今回の新製品からは、データセンターに設置する「DataCenterLine」とオフィスや店舗など現場に設置する「DataStationLine」の2系統に絞られた。 NECの第二コンピュータ事業本部本部長の庄司信一氏は「2つのラインを明確にして、市場を拡大したい」と説明する。「クラウドコンピューティングを進化させることがコンセプト」ともしており、すべてのデータや処理がデータセンターに集中するのではなく、オフィスや店舗のサーバが補完する形が最適だとした。 DataCenterLineは、省電力や、サーバが増えてもメンテナンスの手間を軽減する「リモート管理/制御機能」、仮想化やシステム統合環境に対応する「高いスケーラビリティ」を特徴とする。 新製品としては、26日出荷予定の6コアのXeonプロセッサー7400番台を採用した4Wayラックサーバ「Express5800/R140a-4」と、4Wayブレードサーバ「Express5800/B140a-T」がある。また2009年1月には、Core 2 Duoプロセッサー T9400を採用した1Uハーフサーバ「iR110a-1H」を出荷する予定だ。iR110a-1Hは、待機電力を従来比で約23%削減、リモート管理におけるセキュリティを強化した「EXPRESSSCOPEエンジン 2(強化版)」を搭載、RAID 0/1/5/6に対応などの特徴がある。 これまでの製品では、「ftサーバ」「SIGMABLADE」「iモデル」「InterSec」「ECO CENTER」「スケーラブルHAサーバ」などもDataCenterLineに属することになる。 一方のDataStationLineの特徴は、リモート制御や高可用性などの「メンテナンスフリー」、静音、省スペース、省電力、防塵機能などの「設置環境性能」、さまざまな利用環境に適用する「カスタマイズ性」の3点だ。 DataStationLineとしてあたらに発表したのは、SOHOや個人事業者向けのファイルサーバに適した「Express5800/110Ge Windows Home Serverバンドルモデル」がある。また、環境に応じて構成が変えられる「カスタマイズサーバ」も発表した。