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フリースケール、2.7・3.5GHz WiMAX基地局アンプ用RFICを発表〜世界初のマルチステージ対応RFIC

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 フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは3日に、WiMAX基地局用RFパワー・アンプのコスト、サイズ、そして部品数を削減する3種類の高出力LDMOS RFIC「MW7IC2725N」「MW7IC2750N」「MW7IC3825N」の3タイプを発表した。

 「MW7IC2725N」「MW7IC2750N」は2.3〜2.7GHz、「MW7IC3825N」は3.4〜3.6GHzの、世界のWiMAXの主要帯域で動作するRFICデバイスであり、すべてフリースケールの第7世代高電圧(HV7)LDMOSプロセス技術で製造されている。なお、HV7 LDMOSプロセスは、世界中のディスクリート電界効果トランジスタ(FET)や、900MHz〜2GHz帯域のワイヤレス・アプリケーション用RFICで広く利用されている。

 2.7GHzおよび3.5GHzの周波数帯域に対応したオーバーモールド・プラスチック・パッケージのRFIC製品としては業界初となる。また、複数のゲイン・ステージを1つのオーバーモールド・プラスチック・パッケージ・デバイスに統合したのも業界初となる。これにより、ディスクリートRFパワー・トランジスタを使用したアンプと比較して、性能と信頼性を高め低コストを実現しているとのこと。また静電気放電(ESD)保護機能も搭載する。

 通常、WiMAX基地局用のRFパワー・アンプは、ディスクリートRFパワー・トランジスタを使用した3〜4ステージのアンプによって必要な電力を作り出しているが、RFICでは、2つのゲイン・ステージを1つのパッケージに統合することで、必要な部品数を削減。ほとんどのケースでは、RFICの高いRF出力により、WiMAXのプリドライバ・ステージが不要になるという。また、ディスクリートLDMOS FETと併用することで、RF出力をさらに高めることも可能となっている。

 これらのRFIC製品は、DC 8〜32Vで動作し、DC 32Vにおいて10:1という高いVSWR特性を示しつつ定格CW出力を実現する、高い堅牢性を備えている。また、オーバーモールド・プラスチック・パッケージの採用により、機械的な安定性を大きく高めており、従来のディスクリート・デバイスでは困難であったWiMAX周波数帯域での高い製造歩留まりを保証している。

 MW7IC2725N、MW7IC2750N、およびMW7IC3825Nデバイスは、すでにサンプル出荷が開始されており、量産開始は2008年の第1四半期を予定している。サンプルと価格の詳細については、フリースケール・セミコンダクタ、フリースケールの営業所、または正規販売代理店に問い合わせのこと。

◆MW7IC2725N
1dBのゲイン圧縮ポイント(P1dB)で25W CW出力、平均出力4W、ゲイン28dB、効率17%、500kHzチャンネル帯域での隣接チャンネル電力比(Adjacent Channel Power Ratio: ACPR)5.25MHz(オフセット-50dBc)

◆MW7IC2750N
1dBのゲイン圧縮ポイント(P1dB)で50W CW出力、平均出力8W、ゲイン26dB、効率17%、500kHzチャンネル帯域での隣接チャンネル電力比(Adjacent Channel Power Ratio: ACPR)5.25MHz(オフセット-49dBc)

◆MW7IC3825N
1dBのゲイン圧縮ポイント(P1dB)で25W CW出力、平均出力5W、ゲイン23.5dB、効率15%、500kHzチャンネル帯域での隣接チャンネル電力比(Adjacent Channel Power Ratio: ACPR)5.25MHz(オフセット-49dBc)
《冨岡晶》
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