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J-WAVE、音楽専門インターネットラジオ局「Brandnew J」を開局〜生放送ストリーミング方式は国内初

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オンエア第一声とともにくす玉が割られ、インターネット放送局の船出を祝った
  • オンエア第一声とともにくす玉が割られ、インターネット放送局の船出を祝った
  • ジェイウェイブミュージックの小笠原徹専務
  • ナビゲータの石川實
  • ナビゲータの大出佐智子
  • ナビゲータの柳井麻希
  • ナビゲータのルーシー・ケント
  • J-WAVEの井村文彦社長が、著作権関係の処理状況を解説
  • 放送スタジオの様子。この時間帯はナビゲータの池山文さんがリアルタイムの放送中
 FMラジオ局のJ-WAVEは5月29日午前10時より、インターネットラジオ局「Brandnew J」を開局、配信を開始した。ストリーミング方式による生放送での音楽専門インターネットラジオ局は国内初の試みとのこと。

 「Brandnew J」は4月1日〜5月28日の期間、クローズド実験放送を行ってきたが、技術的な問題・著作権問題について一応の目処が立ったとして、同日よりオープン実験開局の運びとなった。今後は10月1日からの正式開局を目指し、商業放送としての基盤を固めていくこととなる。

 コンセプトは「MUSIC TO YOUR HEART!」。1日のうち、午前10時〜午後10時の12時間、生放送を行う(残り時間はリピートストリーミング)。1日の始動にふさわしいアクティブなチューンを中心とした「ボンジョルノ!」(10時〜14時)、アコースティック中心の快適空間を構築する「シエスタ」(14時〜18時)、“もうひとがんばり”できるポップチューンとトピックスを網羅した「ボンソワール」(18時〜22時)の3ゾーンで1日の楽曲が構成される。

 同日に開催されたオープニングセレモニーでは、10時のオンエア第一声とともにくす玉を割って、麻布十番J-COMPLEXスタジオ中が拍手で包まれた。同社の井村文彦社長の挨拶の後、ジェイウェイブミュージックの小笠原徹専務がコンセプトを解説。まず、インターネットラジオ局「Brandnew J」を開局させる理由として、「パソコンで音楽を聴取する、新しいライフスタイルにJ-WAVEも本格的に関与したい」という点と「ビルの高層化などで難聴取となる地域が首都圏でも増えた。そういうオフィスにも音楽を届けたい」という点の2つをあげた。後者はまさにラジオ局ならではの観点だろう。

 続いて、ナビゲータたちが一人ずつ登壇して挨拶。「海外でも聞いてもらえるのが、ネットならではの楽しみ」(石川實)、「可能性がすごくある」(大出佐智子)、「大きなプロジェクト、私も一緒に伸びていきたい」(DJ AIKO 62)、「日本がカッコイイと思ってもらえるラジオにしたい」(堀内尚子)、「その国や街の“雰囲気”を楽しめるので、ネットラジオは好きでよく聴いている。そんなネットラジオを担当することになって私も幸せ。ぜひBrandnew Jを愛してください」(柳井麻希)など、リスナーに向けてメッセージを送った。

 その後の質疑応答では、主にジェイウェイブミュージックの小笠原徹専務が回答。著作権に関する問題をどうクリアするかということが、最大の課題であったことを伺わせた。法律上、ラジオ局は「放送」分野だが、インターネットラジオの場合は「通信」分野となるため、事後の権利処理ができないからだ。事前に支払いに関する取り決めや条件提示を行い、契約を結ぶ必要がある。そして、それらをとりまとめていたため、予定より遅れての5月29日からの放送とのことだった。「著作権に沿って、いかに効率的に適法に放送するか、この作業はまだ5,6合目」と表現。まずは、包括的契約に応じてくれた数社の楽曲を中心に届けていくとのこと。

 従来のラジオ放送と同じく、長尺の音声CMやジングルによるCMが広告収入のモデルとなっており、現在は、資生堂・日本IBM・日産・松下電器などが曜日ごとに1社(最大2社)提供する形となっている。10月の本放送開始後、オフィスワーカーへの届き方(リーチ度)がメディアとしての価値を決め、スポンサーが提供したくなる商品になるかどうかの分かれ目だろう。数値的な目標については6月いっぱいで「1万オフィス、3万人をまず目指したい」と、堅実な提示に留まった。

 インターネットでも、従来のメディアと変わらない内容と信頼度の「放送」を目指すという試み。他のラジオ局に先駆けての挑戦に期待したい。

 インターネットラジオ局「Brandnew J」は聴取無料。Windows Media DRM対応となっており、Internet Explorer 6.0・Windows Media Player 9以上が必要となる。
《冨岡晶》
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