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MVNOの可能性を広げる?IIJ、“縛り”から開放された「フルMVNO」を2017年提供へ

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IIJ 代表取締役会長CEOの鈴木幸一氏
  • IIJ 代表取締役会長CEOの鈴木幸一氏
  • フルMVNOの取り組みを通じて、あらゆる分野で新たな価値を創出していく
  • IIJ 取締役CTOの島上純一氏
  • MVNOに期待されていることはモバイル市場全体の成長と拡大に寄与すること
  • IIJでは8月29日にNTTドコモに対して「加入者管理機能の連携」を申し込み、同日中に受理されている
  • HLR/HSSとは、SIMカードを管理するためのデータベース
  • フルMVNOとライトMVNOでは、提供できるサービスに大きな違いがある
  • IoT時代に必要とされるSIMカードの多様性
 MVNOに期待されていることについて、島上氏は「モバイル市場全体の成長、拡大に寄与すること」と説明する。MVNOの台頭はMNO、MVNO、ユーザーの3者にメリットがあるとのこと。MNOにとってはリソースを有効に活用してもらえるメリットが、MVNOにとっては設備投資をしなくてもサービスを展開できるメリットが、ユーザーにとっては利用するサービスの選択肢が広がるメリットがあると説明した。

 IIJでは2009年3月にレイヤ2接続によるサービスを日本で初めて開始し、従来なかったような料金体系とサービスを実現させた。これによりSIMロックフリーという新たな市場も創出した。「イノベーションは成功したが、その一方で競争は激化した。レイヤ2接続による競争には限界がきている。MVNOのさらなる発展には、次のブレイクスルーが必要」と島上氏。それこそがフルMVNOの取り組みだという。

■HLR/HSSの開放とは

 これまでMVNOの発展には、HLR/HSSの開放が必要だと言われ続けてきた。HLR/HSSとは、SIMカードを管理するためのデータベース。SIMカードの契約を識別するIMSI(イムジー)、電話番号、通信を暗号化するためのキーなどが含まれている。これにより該当デバイスがサービスを利用できるのか(認証)、どこでサービスを受けているのか(位置登録)、などの情報をやりとりしている。

 「これまでは、NTTドコモのSIMカードをお借りしていた。したがってSIMカードの中に含まれる情報は、我々がコントロールできなかった。今後はSIMカードの中身をコントロールすることが、サービス拡充の肝となる」と島上氏。IoTの時代に要求される機能について、「リプログラマブル」(SIMカードに含まれるプログラムを書き換えられる)、「エンデベット」(これによりSIMカードを基盤に埋め込むことも可能)、「マルチプロファイル」(書き込まれた情報を切り替えることで、柔軟なサービスの提供が可能になる)を挙げている。
《近藤謙太郎》
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