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抱きしめて感情を伝える「コミクマ」!未来のコミュニケーションツール

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au未来研究所で開発されたぬいぐるみ型のコミュニケーションツール「Comi Kuma(コミクマ)」
  • au未来研究所で開発されたぬいぐるみ型のコミュニケーションツール「Comi Kuma(コミクマ)」
  • 3つの色のプロトタイプがつくられた
  • 首元のリボンに送られてきたスタンプが表示される
  • KDDIの塚本氏がコミクマをお披露目
  • 5つのプロトタイプからコミクマのコンセプトモデル化が決まった
  • 孫と祖父母のコミュニケーションをつなぐアイテムとして紹介
  • コミクマを抱いたりキスをするとスタンプが送信される
  • タレントの安めぐみも子を持つ母としてコミクマを絶賛
 今回発表されたコミクマはau未来研究所としては、シューズアパレルのニューバランスと共同開発した「FUUM(フーム)」以来の第二段モデルになる。今回のテーマは「BE PLAYABLE」。様々なものを「遊び化」するというコンセプトにフォーカスしながら開発を進めてきた5つのプロトタイプから選ばれたコミクマがコンセプトモデル化された。

 コミクマはスマホとBluetoothで接続してスタンプを送ることができる。したがってコミクマどうしは離れたところにあってもコミュニケーションは可能だ。

 なぜコミクマをコンセプトモデルに選んだのか、塚本氏はこのように説明している。「IoT時代にKDDIとして新しいコミュニケーションツールを届けていきたいと考えた。だが、IoTの領域では単に商品やサービスを出しても差別化は容易ではない。KDDIとしては高齢者や障害者の方々にとって役に立つウェアラブル、IoTデバイスを開拓していきたいと考えている。これまではエリア品質の改善など、通信インフラの強化に邁進してユーザーの皆様に物質的なつながりを提供してきたが、これからはそれだけでなく、ハートフルなコミュニケーションを実現するエンドユーザー向けデバイスの開発にも注力していきたいと考え、au未来研究所でコミクマを形にした」

 「コミクマは人々のハートフルなコミュニケーションを促進できるツールになる」という、同社の仮説を確認するための実証実験も行われた。期間は今年の1月23日から29日までの6日間。秋田県南秋田郡五城目町でコミクマの先行トライアルが実施され、期間中はユーザーにたいへん好評を得たという。世帯平均でスタンプを送った回数は、実験開始当初から最終日までの間に約4.4倍アップ。コミクマを使ったことがきっかけになって、電話など直接的なコミュニケーションの機会も増進され、通常の対人コミュニケーションも活発化する良好な結果が得られたという。

 五城目町からは役場課長の澤田石清樹氏が出席。人口が毎年100人ずつ減り続け、町民の高齢化も深刻な課題になっているという町がコミクマを導入したことで、活気がなくなりつつあった街が、もう一度元気に生まれ変わる機運が高まったと実験の成果を振り返った。

 コミクマのアイデアを起ち上げたハッカソンメンバーも会場に駆け付けた。このアイデアが生まれたきっかけについては「もともとは恋人どうしのコミュニケーションツールとして思いついた。ぬいぐるみが感情や気持ちを素直に引き出してくれるメッセンジャーとして代弁してくれうだろうと」と振り返り、家族間だけでなく、恋人どうし、夫婦がふだん言葉ではなかなか伝えられない感情表現を素直に引き出してくれるツールであることをアピールした。

 KDDIの塚本氏も「今回は実証実験でシニア層の方々とお孫さん世代をつないだが、本来はもっと広く親子、恋人どうしのコミュニケーションを促進していくデバイスになりうるだろうと期待している。コミクマのように、人々を心がつなげるデバイスやサービスを積極的に作っていきたい」と意欲を示した。

 発表会のゲストにはタレントの安めぐみ、脳科学者の中野信子氏も参加してコミクマのデモンストレーションに参加した。安めぐみは「ぬいぐるみに触ったり、抱きしめるだけで簡単に思いが伝えられる画期的なコミュニケーションツール。ふだん家を離れてロケに奔走している夫に持たせたら、娘と身近にコミュニケーションができるようになるのでは」と興味を示した。

 au未来研究所では、昨年にプロジェクトの第1弾モデルとして、シューズアパレルのニューバランスと協業した「フーム」を発表した。キッズ向けのウェアラブルシューズとして様々な可能性を掘り起こすためのトライアルも実施してきたが、この夏には大型商業施設とコラボレーションして「フームキッズパーク」の活動を拡大。一般サービスとしてローンチしていく計画があることも公表された。
《山本 敦》
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