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【木暮祐一のモバイルウォッチ】第92回 「コミュニケーションしたい」でも「アカウントは伏せたい」という人のための便利アプリ

ブロードバンド 回線・サービス
木暮祐一氏。青森公立大学 准教授/博士(工学)、モバイル研究家として活躍し、モバイル学会の副会長も務める。1000台を超える携帯コレクションを保有
  • 木暮祐一氏。青森公立大学 准教授/博士(工学)、モバイル研究家として活躍し、モバイル学会の副会長も務める。1000台を超える携帯コレクションを保有
  • LINEと同様にスタンプも使えるチャット画面(イオレ広報提供)
  • 自分が管理している団体を管理する画面
  • 団体にメンバーを招く際は、団体の招待コードを送る仕組みになっている。メールやLINEを使わなくともコードさえ伝えられれば管理者さえ参加者のアカウントを知ることなく利用できる
  • 参加者にメールで招待が来た場合はリンクをクリックすれば良いが、メールアドレス等を管理者に知られたくない場合は招待コードをもらい、それを自分で入力することで団体に参加できる
  • リニューアルで団体等を越えて通知が一覧表示されるようになった(イオレ広報提供)
  • 各機能の設定画面
  • たとえばアンケートをメンバーに投げるのも簡単
■ファイル共有のほか、賛否確認や出欠機能、アンケート機能も備える

 イオレによれば、大きなプロモーションも打ってこなかったというが、その便利さが口コミで広がり、現在登録ユーザー数が650万人を超え、そのうち学生の利用が100万人を占めているというサービスに発展した。学生ユーザー100万人ということは、日本の在学生のおよそ3人に1人が使っているサービスということになる。サークル活動などの連絡用に愛用している学生が多いらしく(実際に筆者のゼミ生でも使っていた学生がいた)、さらに学生時代に使っていてその便利さが手放せなくなり引き続き社会人になっても愛用しているユーザーも多いという。2009年には「モバイルプロジェクト・アワード2009」のモバイルソリューション部門で優秀賞を受賞。

 Facebookのグループ機能に準じたファイル共有機能も備えているし、LINEのようなスタンプも使えるチャット機能も利用できる。双方のコミュニケーション手段の良いとこ取りのようなサービスといえそう。

 「らくらく連絡網」では、大きなグループのカテゴリとして「団体」があり、その団体の中で「グループ」を作成することができる。メッセージ(このサービスでは「連絡」)でやり取りする手段として「団体」全体とか、「グループ」を指定した送信、個別のユーザー宛の送信などを選べる。LINEのようなチャット(このサービスでは「会話」)をすることも可能である。団体やグループで各種ファイルを共有することも可能である。

 そのほか、期限を設けた「賛否確認」や「出欠確認」機能や、コンパ日程の調整に便利そうな「日程調整」機能、設問に対して回答を集められる「アンケート」機能、さらには「安否確認」機能も用意されている。

 冒頭に説明したが、「らくらく連絡網」の最大の特徴は、グループのメンバー同士で、お互いのアドレスやユーザーアカウントを知られることなくコミュニケーションできる点だ。具体的には、団体にメンバーを招待する際に、招待者に団体の招待コードを伝えればよい。メンバーが自身の「らくらく連絡網」アプリを起動し、招待コードを入力することで団体への参加が可能になる。「らくらく連絡網」の利用にはメールアドレス等の登録が必要だが、登録しているメールアドレスを他のユーザーに知られることなくサービスが利用できるようになっている。

 管理者がこの招待コードをメールやLINE等で送ることもできるが、たとえば講義受講者の連絡用として団体を作る場合には、黒板にこの招待コードを記載して、「このコードを入力して団体に参加するように」と促すだけでよい。

 このようにグループ活動において、ユーザー間のプライバシーを守りながらしっかりとコミュニケーションできる優れたサービスといえそう。サービスの利用は無料。ビジネスモデルとしては、受信メールに入る広告収入で賄えているそうだ。広告が入らない団体有料版も用意されており、こちらは100人で5,000円(月額・税別)となっている。

 また、このほど行われたスマートフォン向けアプリに大幅なリニューアルが行われ、情報の閲覧性や操作性が大きくブラッシュアップされた。「らくらく連絡網」を使い込んでいるユーザーで多数の団体やグループに加わっている場合、それらでのメッセージやチャットが飛び交うと、受信した通知を開くにはその都度団体の切り替えが必要で閲覧性が悪かった。これが、アプリのリニューアルにより団体を超えて時系列に一覧表示されるようになっている。

 新年度から新たな仲間とコミュニケーションを図るという方々にお勧めしたい便利なサービスである。
《木暮祐一》
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