音楽ライブ生配信がスタート、テレビで視聴できる「dTVターミナル」をレビューしてみた 3ページ目 | RBB TODAY
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音楽ライブ生配信がスタート、テレビで視聴できる「dTVターミナル」をレビューしてみた

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7月23日に配信されたdTV初の音楽ライブを視聴した
  • 7月23日に配信されたdTV初の音楽ライブを視聴した
  • dTVのコンテンツが大画面テレビでも視聴可能になるdTVターミナル
  • 背面にHDMIや光音声出力端子を搭載。様々なホームシアター機器に接続ができる
  • 電源はUSB変換アダプターが使える
  • 操作性の高いリモコン。本体は薄く軽量だ
  • dTVターミナルをインターネットとテレビにつないでから、あらかじめ登録したdocomo IDとパスワードを入力
  • docomo IDの取得とdTVの会員登録が必要だ
  • トップのイチオシ動画のメニューには予告編の動画が流れる
■「AAAアリーナツアーファイナル公演」の生配信を視聴してみた

 今回は都内エイベックス・デジタルの会議室にて、dTVで7月23日に生配信された「AAAアリーナツアーファイナル公演」を視聴させてもらった。なおdTVのライブ配信を視聴するためには、dTVターミナルに7月22日から提供されている最新版のファームウェアを入れておく必要がある。

 いま若年層を中心に高い人気を誇るAAAが全国8都市で公演を実施してきたアリーナツアーは、約15万人の観客を動員。大型公演のファイナルを生配信するという試みは、dTVを展開するエイベックスとNTTドコモにとって初の試みだった。会場で撮影、リアルタイムエンコードされた動画はdTVのサーバーを経由してユーザーの端末へ配信される仕組みだ。

 会場にはアーティストの躍動をピンポイントで抑えるため、複数のカメラをマルチアングルで配置。配信される映像は1080Pの高精細なHD画質なので、色彩感が豊かで、細部のディティールもよく出ていたし、アーティストの表情が細かく移り変わる様子も逃さず捉えることができた。

 映像のコンディションについては、ユーザーがdTVターミナルを設置している通信環境にもよってくるのだが、今回筆者が視聴した環境では大きなノイズが表れたり、ネットワークの混信による遅延が発生することはなかった。

 幸いサーバー側のトラブルによる大きな配信エラーが発生することもなく、ライブの興奮をありのままに伝える初の生配信プロジェクトは成功裏に終わったと言えるのではないだろうか。

 番組に使われた映像は、生配信専用のオリジナル映像なので、ファンにとってはプレミアム感の高い体験になることは間違いない。この迫力が自宅の大画面テレビで味わえるなら、テレビにdTVターミナルをセットにして待ち構えた甲斐があるというもの。これにサラウンド対応のサウンドバーを加えれば、さらに環境がよくなると思う。

 今回の番組を視聴して、動画配信サービスによる生配信のポテンシャルの大きさを感じた次第だ。ライブにスケジュールが合わなかった、あるいは残念ながらチケットが取れなかったというファンには、ありがたいサービスになると思う。

 リアルのライブと違って、映像を見ながらスマホを片手にTwitterなどSNSで、ファンどうし一緒に盛り上がるという楽しみ方もできるはずだ。生配信のコンテンツを一部編集して、一定期間後にリピート放送する計画もあるようだ。

 ファンには、dTVに登録する大きなモチベーションになるだろう。dTVのビジネス戦略にも関わってくるので、簡単には実現できないことなのかもしれないが、人気アーティストの生配信については一定数のファンを集めてパブリックビューイングを開催してみても面白いかもしれない。

■日本の生活にフィットした動画配信サービスの強みが活かせるか

 dTVでは今後、同様の音楽ライブ生配信についてエイベックス所属の人気アーティストが勢揃いする「a-nation stadium fes.」でも実施することが決定されている。8月22日・23日の大阪公演、29日・30日の東京公演で、浜崎あゆみやBIGBANG、SUPER JUNIORや三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEなどが登場するという。

 生配信のほかにも、dTVでは映画「進撃の巨人」の公開にシンクロして、8月にはdTVオリジナル制作のスピンオフドラマを公開する。スマホ・タブレット、PCで視聴できるコンテンツとして、dTVでは映画「新宿スワン」を全6話に分割して配信するという試みにもチャレンジしている。

 都市生活者にとっては、通勤・通学の移動中にも映画を楽しむ一つのスタイルとして定番化するかもしれない。こうした日本国内の動画配信事業者らしく、日本人のライフスタイルにフィットしたサービスを提供できるところが、dTVならではだろう。その特長がライバルとなるNetflixやHuluとの競争の中でどのように活きてくるのか。これからも楽しみだ。
《山本 敦》
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