ペットとのお出かけで重要なこと…米国獣医行動学専門医 入交氏 | RBB TODAY
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ペットとのお出かけで重要なこと…米国獣医行動学専門医 入交氏

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日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科講師で米国獣医行動学専門医の入交眞己氏
  • 日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科講師で米国獣医行動学専門医の入交眞己氏
  • 「ペットのお出かけに関する健康効果と注意点」として講演
 ロイヤルカナン ジャポンは16日、「ペットのライフスタイルと健康管理」と題したセミナーを都内で開催。登壇した日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科講師で米国獣医行動学専門医の入交眞己氏は「ペットのお出かけに関する健康効果と注意点」として、持ち物からトイレ、留守番時の注意点などについてコメントした。

 入交氏によると、ペットとお出かけの際にはキャリーやケージに入れて移動する習慣を身に着けておくことが重要であるとのこと。万が一の時、たとえば災害時には、自治体も同行避難が原則としているためペットと一緒に避難所に行くことはできるが、キャリーやケージに入っていること必要で、それがない場合はペットにとってもストレスの原因になる。そのためにも、普段から訓練をしておくことが大切だという。

 また、トイレに関してはペットシーツでできる訓練をしておく重要性を指摘。ドライブなどに出かけた場合、外でしか排泄しない犬の場合には頻繁にトイレ休憩をとる配慮も必要だ。普段の訓練においては、トイレを失敗したとしても、絶対に怒ってはいけないと入交氏は忠告する。「わざとやっているわけではないし、叱ってもわからないのが常。失敗を怒るのはただのストレスになるだけ」と助言した。

 さらに、これからペット(犬)を迎える人のために重要なこととして、子犬の時からお出かけができるように社会化を心がけることが重要と話した。最近の研究でストレスに弱い子はお母さん犬から早く離れた子犬であるとして、きちんと勉強しているブリーダーから子犬を迎え入れることをお勧めするとしている。「7週齢~10週齢の時期にお母さんワンちゃんが離乳をはじめ、子犬にいろんな社会を教えて独り立ちさせる。この時期より早い時期に離されると不安傾向が強くなる。愛護法は生後8週齢までお母さんワンちゃんと離さないことと変えようとしているが、実はまだ6週齢でとまっている。獣医師たちはパブリックコメントで8週齢まで伸ばしてくれとお願いしたが一般的な意見が強くて早くに離乳させられているのが現状だ。その結果不安傾向がある子犬が多い」と注意点を指摘した。

 入交氏は、犬と出かけることは絆を強めるために良いことだが、犬の個性を考えてアウトドアやお出かけを考えていかなければいけないとコメントした。

 講演後の質疑応答では「そもそも慣れないところに連れていくことが犬にとってメリットなのか?」との質問も出た。これに対しては「予測ができないことが起こりうるのでストレスにはかかりやすいかもしれないが、いろいろな臭いをかぐことで知識がつくなど、外の刺激が良い意味での刺激にもなる。ただ、ワンちゃん自身に不安傾向が強かったりして震えてしまう、下痢をしてしまうなどの影響がでる、その結果おやつも食べられないとなると、合わないだろう。その時には安全な場所に避難する、お家に帰るということが必要かもしれない。これは個性とワンちゃんの生い立ちに関係してくる。適切な判断が必要だ」とアドバイスした。

 宿泊施設やカフェ選びのポイントについては、基本的は水が飲める、段差が大きくないか、床の素材はどうかなどのほかに、(ワンちゃんが入れる場合の)温泉の衛生度をチェックすることも大切だとした。カフェについては「スペースも大切。ほかのワンちゃんと目線があって威嚇された場合には、さっと自分のワンちゃんを隠せるくらいスペースは必要だろう」と話した。
《RBB TODAY》
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