ドコモ光、16日より受付開始……固定とモバイルの主従関係が逆転する時代へ | RBB TODAY
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ドコモ光、16日より受付開始……固定とモバイルの主従関係が逆転する時代へ

ブロードバンド 回線・サービス
2014年10月にドコモ光を発表した代表取締役社長 加藤薫氏
  • 2014年10月にドコモ光を発表した代表取締役社長 加藤薫氏
  • NTTドコモ「ドコモ光パック」(キャプチャ)
  • 「ドコモ光パック」の提供イメージ
  • 「ドコモ光」提供料金(すべて税抜)
  • 「ドコモ光パック」提供料金・個人
  • 「ドコモ光パック」提供料金・法人
 NTTドコモによるNTT東西のフレッツ光を用いた光回線の「光コラボレーションモデル」(以下、「光コラボ」)を活用したモバイル回線とのセット販売「ドコモ光」がいよいよ16日より受付開始、そして3月1日からサービス提供が開始される。

 NTTドコモは2014年10月31日に開催された2014年度上期決算発表会壇上で、この「ドコモ光」を2月から開始する計画を発表。その受付も2014年12月には始まるとされていたが、NTT東西の回線卸価格に不透明なところがあり、自由民主党の「情報通信戦略調査会」から待ったがかかったため延期を余儀なくされていた。

 このブロードバンドとモバイルのセット販売による割引については、これまで一定の市場占有率を超える通信事業者(具体的にはNTT東西とNTTドコモ)に対し「その電気通信業務について、特定の電気通信事業者に対し、不当に優先的な取扱いをし、若しくは利益を与え、又は不当に不利な取扱いをし、若しくは不利益を与えること」を禁止した「電気通信事業法第30条」の存在により、NTTが提供を見合わせてきた経緯がある。

 この規制を緩和しようという動きに、2014年4月2日には本来ライバル同士であるKDDIとソフトバンクモバイル、そしてイー・アクセスの3社が合同で記者会見を開催する異例の出来事さえ起こった。そんな経過を辿りつつ、NTT東西は「光コラボ」としてあらゆる通信事業者に光回線を卸す体制を整え、NTTドコモがいよいよ3月1日より「ドコモ光」としてモバイル回線とのセット販売を開始する。

 NTTドコモのほかに、ソフトバンクモバイルも同様に「光コラボ」を利用して光回線をセットにしたセット割を3月1日から開始予定で、初めてほぼ同じ役務を提供する会社同士、同じ土俵で勝負ができる環境が整うことになった。

■インターネットはもはや必要不可欠なインフラに

 わが国は、世界の中でも最も光回線網の整備(世帯カバー率)が行き届いた国とされている。一方で、これまで光回線はNTT東西(フレッツ光)およびKDDI(TEPCO光など電力系光回線事業を吸収合併したものや、電力系事業者独自に提供しているものとの提携など)が、なかば独占的に提供してきたため、なかなか通信料金が引き下がられず、カバー率こそ高くても、普及率はやや伸び悩んだ状態が続いて来た。

 そんな中で、KDDIは2012年3月から、光回線を含む固定回線とモバイルをセットで契約することでスマホ等の利用料金から最大2年間、毎月1,410円を割引く「auスマートバリュー」を打ち出し、加入者の獲得と増収に成功してきた。また、ソフトバンクモバイルも同様に、スマホ等の利用料金から最大2年間、毎月1,522円を割引く「スマホBB割」を展開してきた。

 もはや一般家庭にとってもブロードバンドは必要不可欠なものとなっており、同様に生活必需品となった携帯電話やスマホとセットで契約することによる割引の恩恵を受けられるとなれば、消費者にとってこれほど魅力的なものはないはずだ。実際に、総務省の家計調査によると2013年の携帯電話の通信費(携帯電話とスマホなどの合計)は全世帯平均83,099円。前年比で2%増え、3年連続で過去最高を更新している。これは10年前の1.4倍に膨らんだ金額となる。また固定回線等を含む家計支出の通信費総額は年123,596円と最高で月10,000円を超える計算となっている。
《木暮祐一》
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