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ドコモ光、16日より受付開始……固定とモバイルの主従関係が逆転する時代へ

ブロードバンド 回線・サービス
2014年10月にドコモ光を発表した代表取締役社長 加藤薫氏
  • 2014年10月にドコモ光を発表した代表取締役社長 加藤薫氏
  • NTTドコモ「ドコモ光パック」(キャプチャ)
  • 「ドコモ光パック」の提供イメージ
  • 「ドコモ光」提供料金(すべて税抜)
  • 「ドコモ光パック」提供料金・個人
  • 「ドコモ光パック」提供料金・法人
■NTTドコモの勝算は地方にあり

 10日、携帯3キャリアの2014年4月~12月期決算が出揃った。NTTドコモによると、2014年4月~12月期の売上高は3兆3,267億円となり、前年同期比で1.1%のマイナスを記録。これはKDDIの3兆3,519億円を下回り、3キャリア中で最下位となる結果だ。純利益は3,818億円と、これも前年同期比11.2%の大幅なマイナスを記録している。これは2014年夏にスタートした新料金プランの導入による音声通話収入の減少が響いたものとされている

 しかし、音声通話収入はこれまで年々下落が続き、昨今は契約者1人当たりの売上高(音声ARPU)が2,000円台まで低下していた。言ってみれば全ての契約者が新料金プランに移行すれば、従来の収益を維持できる設計になっていたと思われるが、2014年のうちに新料金プランに切り替えたユーザーの多くは、音声通話ARPUがもともと高く、新料金プランに切り替えることで毎月の通信料を大幅に抑えられるユーザー層が中心だったと考えられる。今後、順次既存の旧料金プランのユーザーが、スマホの買い替えなどのタイミングで新料金プランに移行して行けば、黙っていても収益は改善されていくはずである。

 それに加え、今回スタートする「ドコモ光」は、2年ごとにMNPを利用して通信キャリアを乗り換えるユーザーの引き止めにも有効に作用するであろう。都心部では、単身暮らしのユーザーも少なくなく、モバイル回線のみで用が足りてしまうので、ブロードバンドなど固定回線を契約していないユーザーも少なくないはずだ。そうしたユーザー層は今後もMNPなどを利用する流動的ユーザーとなりそうだが、一方でファミリー世帯では固定回線は必須であろうし、その契約状況を見るとNTT東西のフレッツ光の契約率が前述のとおりまだまだ高い。これらフレッツ光を契約しているファミリーがISPなどを変更することなくドコモ光を選択してモバイル回線とまとめることで、家庭全体の通信料を低減させられる点は大いに魅力に感じるはずだ。

 さらに地方に行くほど、NTTおよびNTTドコモのブランド信仰は強い。光回線にしてもモバイル回線にしても、地方におけるそのエリアの充実度でNTT東西およびドコモに勝る事業者はない。そうした地方こそ、まだまだ光回線の普及率は高いとは言えず、ドコモ光というセット割のスタートによって、これを機に住居でのブロードバンド回線を光回線に切り替えるというユーザーもそれなりに見込まれると思われる。

 「光コラボ」のスタートと同時に、これをNTTドコモやソフトバンクモバイル、さらに既存ISPなどが利用することで、光回線とモバイル回線(MVNOを含む)のセット割で、モバイルを中心に通信キャリアを選ぶというのが今後の主流になりそうだ。実はかつて、NTT東西が電話局の顧客カウンターを設け、固定回線の契約手続きや、関連製品の販売などを行っていたが、現在は「116」による電話受付のみにして、窓口業務を行わなくなった。そういう意味では、ドコモショップ店頭が、今後NTT東西の窓口に代わる役割を果たすことにもなる。

 ユーザーがどう流れるかさまざまな見解があるが、地方のブロードバンド&モバイルの利活用状況を日頃から見ている筆者にとっては、大都市圏以外ではNTTドコモが比較的優位にユーザーの獲得を進めて行くと見ている。2014年4月~12月期決算で3キャリア中最下位に転落したNTTドコモであるが、固定回線との「セット割」が切り札となり、これが収益の改善の足がかりとなるはずだ。
《木暮祐一》

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