富士通研究所と古河電気工業2月3日は、サーバ機器内の高速データ伝送を実現する光インターコネクト用途向けに、多数の光ファイバーを一括で接続する多心光コネクターを共同開発した。 サーバ機器内部のボード間に光インターコネクトを導入する場合は、光信号を並列に伝送する複数の光ファイバー同士を一括して接続する「多心光コネクター」が多数必要となる。従来の光ファイバー接続は、高精度な研磨加工が必要だった。 今回、コネクター内部で光ファイバーの長さの違いを吸収するバネ機構を開発。長さがばらついている光ファイバーを、光コネクターの変形により長さに応じて微小にたわませることで、すべての光ファイバーの端面をそろえることを可能とした。これにより研磨工程を用いることなく、従来の多心光コネクターと同等の低損失(0.2 dB以下)で光ファイバー同士の接続を実現した。光ファイバーの端面はレーザー加工で形成する。これらの技術により、コストを半分以下に抑えられる見込みだ。 両社が合わせて開発した、少ないスペースで4つの光コネクターを収容可能な光コネクターハウジングを用いることで、最大96本のファイバーの接続が可能。今後は、2016年頃のサーバ機器適用を目指して開発を進める。