日本に「チャリティ文化の定着」を……難病の子どもと家族のための「ドナルド・マクドナルド・ハウス」の支援活動 | RBB TODAY

日本に「チャリティ文化の定着」を……難病の子どもと家族のための「ドナルド・マクドナルド・ハウス」の支援活動

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ハウスを利用している家族との記念撮影
  • ハウスを利用している家族との記念撮影
  • 利用者が書き残したメッセージに目を通す二人
  • 子どもたちとの質疑応答に応える中村選手
  • ハウスマネージャーの説明に耳を傾ける高橋選手
  • ハウス内を案内される二人
  • サッカーボールにサインする二人
  • ボランティアの方の手作りで温かみのあるキルティングの布団
  • キッチンは敢えて対面になるような配置で、コミュニケーションが取りやすくなっている
■寄付とボランティアのみで運営される“第2の我が家”

 難病の子どもとその家族のための宿泊施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」。家から離れた病院に入院する子どもに付き添う家族をサポートする滞在施設として、日本では全国9ヵ所に開設されている。“HOME AWAY FROM HOME”、我が家のようにくつろげる第2の我が家というコンセプトのもと、日常生活がスムースに送れるようにキッチンやリビング、ランドリー、個室のベッドルームなどを完備。利用費は家族の負担を考えて1人1日当たり1,000円に設定されている。

 この施設は1974年アメリカで誕生。入院した子どもの看護に苦痛を感じたスポーツ選手を、近隣のマクドナルド店舗オーナーや仲間が支援したことが名称の由来とのこと。日本での運営母体は公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン。我々が日常生活で利用するいわゆる“マクドナルド”は、あくまでサポートという立場で支援活動を続けている。マクドナルドの店舗に設置された募金箱を目にした事がある人は多いだろう。ドナルド・マクドナルド・ハウスはすべて寄付とボランティアで運営されており、日本マクドナルドでは店舗に設置した募金箱の他、様々な取組みでハウスの設立・運営を支援している。

■Jリーガーがハウス訪問

 日本マクドナルドが力を入れているのがスポーツスポンサード活動を通じた「チャリティ文化の定着」を目指す取組みだ。

 14日には、世田谷区にあるドナルド・マクドナルド・ハウス「せたがやハウス」を、Jリーグ 川崎フロンターレ所属の中村憲剛選手、FC東京所属の高橋秀人選手が訪問した。支援活動の一環として昨年行われたチャリティオークションの売上目録を贈呈するためで、初めてハウスを訪れた両選手はハウス内部の見学や運営の方法などの説明を受けた後、実際に闘病中の子どもやその家族との交流をおこなった。

 二人は、プライバシーと居心地の良さに配慮されたベッドルームや、ハウスに滞在する別の家族との交流が生まれるように設計されたキッチンスペース、さらに滞在中の家族のリラックスした様子などにとても感心した様子で、自身も二児の父である中村選手は「お子さんにとっても親御さんにとっても、すごく大事な、必要な場所だと思いますし、もっとこういった場所のことを多くの人に知ってもらいたい」とコメント。高橋選手は「ボランティアや施設の方達、子ども達の笑顔にすごく温かさを感じました。自分は今はサッカー選手という職業で仕事をしていますが、何かしらのきっかけで今後もこうやって交流して、お互いに元気になるきっかけ、頑張れるきっかけにつなげていきたい」とコメントした。

■チャリティ文化定着や、マクドナルド・ハウス認知の懸け橋に

 こうしたスポーツを通じた取組みについて、日本マクドナルド コーポレーション本部の川口 明美氏は、「もっと色々な方にハウスのことを知っていただくきっけかになればと思い、チャリティオークションだったり、今回のようなスポーツ選手のハウス訪問だったりという協力の呼びかけをさせていただきました」「これまでの企業のCSR活動では、チャリティはチャリティ、スポンサードはスポンサードで取組みが分かれてしまっていて、単独でチャリティ活動だけをしてしまうと、そういったことに元々興味がある方だけが注目するということになりがちでした」と説明する。そこで、スポーツの力を借りて、チャリティ活動を知らなかった人たちや、スポーツの世界の人たちにも知ってもらいたいと考えたという。

 中村・高橋両選手が目録を届けたチャリティオークションでも、オークションをきっかけにマクドナルド・ハウスを知ったという人たちから7000件を超える入札が集まり、集まった寄付金は200万円を超えた。チャリティの裾野は確実に広がっていると言える。

 日本マクドナルドとしては、「スポーツ選手の方々のお声は、闘病している子どもたちやご家族、さらにハウスで働いてくれるボランティアの方々にもとても励みになります。チャリティイベントの告知やボランティア募集など、もちろん財団やハウス自体からの呼びかけも実施されていますが、普段ご利用いただいて認知度のあるマクドナルドからそういった発信をしていくことで、チャリティ文化の定着やハウスの認知度向上の懸け橋になれるかもしれない」(川口氏)という思いで今後も支援活動を続けていくとしている。

 Jリーグだけでなく、読売ジャイアンツ選手が参加するチャリティオークションや、“小学生の甲子園”と称される学童野球大会「マクドナルド・トーナメント」ではオフィシャルサポーターの古田敦也氏が募金を呼びかけ、全日本少年サッカー大会では募金箱が設置されている。また、今年よりチャリティスポンサーとなった東京マラソンでは、チャリティランナーの支援先に公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンが追加。チャリティランナーを通じて寄付活動に参加できるシステムで、チャリティランナーとなった元サッカー日本代表の北澤豪氏が支援先として選定、完走を目指し、募金を呼びかけている。マクドナルドはフランチャイズの店舗も多いため、それぞれのフランチャイズ店舗が地元のクラブチームにスポンサードするといった形の地域貢献もみられるとのこと。「米国ではマクドナルド・ハウスの認知率は90%とも言われていますが、日本ではまだ25%程度です。この認知をもっと上げていきたいです」。

■ハウスはまだまだ足りない チャリティ文化の定着で着実に施設の充実を

 ドナルド・マクドナルド・ハウスは、現在全国9ヵ所、年内には10ヵ所目として福岡での建設も決まっている。また、小児医療の充実を図る全国の病院から問い合わせ、ハウス建設の依頼も増えてきているという。現状の9施設についても満室が続くことが多く、この施設を必要としている家族全てが利用できる状況には至っていない。ハウス自体を知らない家族もまだまだ多いだろう。その中で、着実にハウスの数を増やしていくために、寄付金やボランティアスタッフの充実は欠かせない。一部の熱心な人たちだけでなく、より幅広い人たちに、継続的に参加してもらえるように、スポーツを通じた「チャリティ文化の定着」に寄せられる期待は大きい。
《白石 雄太》

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