【木暮祐一のモバイルウォッチ】第42回 モバイルの認識に変化が!「学生ケータイあわ~ど2013」表彰式開催 | RBB TODAY

【木暮祐一のモバイルウォッチ】第42回 モバイルの認識に変化が!「学生ケータイあわ~ど2013」表彰式開催

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入賞者の皆さん。中央は電子情報通信学会中国支部長・浅野敏郎氏(広島工業大学教授)。
  • 入賞者の皆さん。中央は電子情報通信学会中国支部長・浅野敏郎氏(広島工業大学教授)。
  • 学会が主催のコンテストらしく、今年はポスターセッション形式で最終審査を行った。審査員(大学教員等)の厳しい突っ込みを的確にかわすプレゼン能力も評価された。
  • アイデア部門で最優秀賞・総務省中国総合通信局局長賞を受賞した大西伸明さん(鳥取大学在学)。
  • アプリ作品部門で最優秀賞・総務省中国総合通信局局長賞を受賞した高木崚平さん(広島大学大学院在学)。
 2007年から毎年実施されている、学生主催による「学生ケータイあわ~ど」。2013年度の最終選考会が開催され、優秀作品および企画が表彰された。このイベントは電子情報通信学会中国支部学生会が主催するもので、中国地方5県の大学等に所属する学生が自主的に企画・運営するモバイルアプリコンテストとなっている。アプリケーション開発を競う「アプリ作品部門」の他に、ユニークなモバイルアプリの企画を競う「ケータイアイデア部門」が設けられている。モバイル端末を最も使いこなしている層ともいえる学生たちからのアイデアはその年のモバイルトレンドが反映されており、学生ならではの気づきに驚かされることも多い。

 2011年までは審査員(大学教員等)による企画書およびアプリの評価による選考であったが、学会が主催するという視点から、昨年より学生によるプレゼンテーションも取り入れた。さらに今年は最終審査会をポスターセッション形式にすることで、より学会発表に近いスタイルとした。予選を通過し、最終審査会に臨んだ学生たちは、強面(こわおもて)の審査員(大学教員等)を相手に、自分の作品や企画提案をポスターや実機を使って解説し質疑に答えなくてはならない。このプレゼンテーションの能力も、審査評価項目に加えられた。

 第7回目となる今年度のコンテストでは、中国地方の小中高・高専・専門学校・大学等の生徒・学生から、アプリ作品部門7件、ケータイアイデア部門124件の応募があった。この中から一次審査で13作品に絞られ、11月17日に鳥取大学で開催された最終審査会に臨んだ。

 審査委員による厳正な評価の結果、ケータイアイデア部門では鳥取大学・大西伸明さんの『勉強ヘルパー』が最優秀賞・総務省中国総合通信局局長賞を受賞した。このアイデアは、モバイル端末が多様化していく中でGoogle Glassに代表されるようなメガネ型ウェアラブルデバイスに着目。近い将来、メガネ型ウェアラブルデバイスが日常化した際に求められるアプリケーションを想像したもの。メガネ型ウェアラブルデバイスを通して教科書等を閲覧した際に、設問を解く際にヒントなどが表示され、学習を助けてくれるようなものを考えた。

 一方、実際にアプリを開発し、その作品を競うアプリ作品部門では、広島大学大学院・高木崚平さんが応募した『いつでも!どこでも!スタンプラリー』が最優秀賞・総務省中国総合通信局局長賞を受賞した。このアプリは、スマートフォンのカメラ機能を用いたスタンプラリーを簡単に提供できるソリューションで、あらかじめ提供者がスタンプラリーの該当ポイントの風景等の画像を撮影・認識させておき、ラリーに参加するユーザーがこのアプリを用いて同じ風景等を撮影し画像内容が一致すればスタンプを獲得できる。大学等のオープンキャンパスや、地域振興などにすぐに応用ができそうということで、審査員から高い評価を得られた。

 このほか、ケータイアイデア部門では県立広島大学・石高里絵さん(「高」ははしごだか)の『協力支援アプリ』と、チーム「岡山県立大学4年生組み!」(代表者:岡山県立大学・石井葉月さん)の『進級サポートアプリ天のはげまし』の2作品が、アプリ作品部門では広島大学・北村拓也さんの『本紹介アプリ』と広島大学大学院・山本勇貴さんの『音声フィードバックを用いたスポーツ支援アプリ』の2作品がそれぞれ優秀賞として表彰された。

 筆者はこれまで6年に渡ってこのアワードの審査員を務めてきた。応募作品はモバイルのトレンドや技術進化に対応し、年々変化が見られてきた。一昨年までは応募作品の多くがフィーチャーフォン向けアプリに関するものだったが、昨年にはついに全ての作品がスマートフォンでの利用を前提としたアイデアになり、さらに今年はメガネ型ウェアラブルデバイスなど近未来のモバイル利活用を想定するアイデアも登場するようになってきた。また、作品部門においても、従来のフィーチャーフォン向けアプリ開発は学校・大学等のプログラミング教育で扱われることが多くはなく、生徒・学生の関心も決して高いものではない印象だったが、持ち歩けるコンピュータとも言うべきスマートフォンが広く浸透した昨今においては、アプリケーション開発の対象としてスマートフォンを想定したプログラミング教育が増えているようで、これまで以上にスマートフォンアプリ開発に関心を持つ生徒・学生が増えているように感じた。
《木暮祐一》

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