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「ポイントプログラム」は顧客満足度にどう響く?ドコモは長期契約ユーザー優遇施策を発表

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改定後のドコモプレミアムクラブのポイント制度
  • 改定後のドコモプレミアムクラブのポイント制度
  • ドコモクーポンも来春から拡充する
  • ソフトバンクポイントプログラム
  • ゲーム感覚で毎日ポイントが貯められるのは嬉しい
  • auポイントプログラム
  • 携帯利用以外にも色々な方法でポイントが貯められる
 NTTドコモからのiPhone発売以来、ネットワークや各種サービスといった切り口で3キャリアの比較が多数行われてきた。端末や価格で差が出にくくなった今、こういった部分がユーザー満足度に影響を与えるようになってきている。そんな中、キャリア選びの指標のひとつにもなる“ポイントプログラム”について、ドコモは来年4月に制度を一新すると発表。さらに、会員向けのクーポンサービスの拡充も発表した。今回はドコモのポイントプログラムの変更点に焦点を当てつつ、他の2キャリアのプログラムとも改めて比較してみたい。

 ドコモが提供しているのが「ドコモプレミアクラブ/ドコモビジネスプレミアクラブ」。現状は、ステージポイント(SP)とドコモポイントの2つのポイントシステムで構成されている。利用金額に応じてSPが貯まり、SPによって1stステージから順に“ステージ”が上がる。そして“ステージ”に応じてドコモポイントの付与率が上がっていく仕組みだ。ステージは、継続利用期間によっても上がっていく。

 ドコモは先日、このポイントプログラムを一新することを発表しており、2014年4月からの新制度ではSPを廃止し、ステージは継続利用期間によってのみ上がる仕組みとなる。ドコモポイントはこれまでの100円単位ではなく1000円で5ポイントからのスタートに。5年以上の長期契約で2ndステージ、8年以上で3rdステージと上がっていき、15年以上契約が条件のグランプレミアステージでは1000円につき25ポイントが付与される。さらに、個人ユーザーであればドコモのクレジットサービス「DCMX GOLD」に契約することで、新設されたゴールドステージに上がることができ、その場合1000円に100ポイントという高い付与率を受けることができる。ビジネスユーザーの場合は「オフィスリンク+ビジネスmoperaあんしんマネージャー」契約でゴールドステージに上がることが可能。つまり、ポイント付与率が0.5%~10%という幅を持ったプログラムになるというわけだ。これは、毎月の利用金額よりも、長期契約のユーザーを優遇する改変であるとみられている。例えば、1stステージで月々7000円の支払いで5年間使った場合、貯まるドコモポイントは2100ポイントだが、プレミアステージであれば8400ポイントと大きな差が出てくる。ドコモポイントは、携帯の利用以外にアンケートへの回答や、ドコモポイント特約店でDCMXを利用することなどでも貯めることが可能。ポイントの有効期限は最長で50ヵ月。

 プレミアステージ以上、つまり継続10年以上のユーザー向けには、会員向け優待サービス「ドコモクーポン」の拡充も発表。全国1500ヵ所以上の施設を優待価格で利用出来る「スペシャルクーポン」を新たに提供する。15年以上継続のグランプレミアステージのユーザー及び、ゴールドステージのユーザーには、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のドコモ専用ラウンジを利用できるなどの特典が毎月50,000名以上に当選する「プレミアムクーポン」を新たに提供。全てのプレミアクラブユーザー向けに、USJの貸切イベントや、東京ディズニーシーに特別招待するキャンペーンも実施予定。さらに、JALマイルとドコモポイントの相互交換を2014年4月1日から実施するなど、ポイントプログラム活用の幅を広げている。

 他のキャリアはどうか。KDDIは「auポイントプログラム」を提供。こちらは、ドコモのように継続期間に応じたステージという概念はなく、付与されるポイントは一律で100円につき1ポイント、ポイント付与率は1%で固定されている。その代わり、au携帯以外に「auひかり」などの固定通信サービスの利用、「auかんたん決済」を利用してのショッピングサイトでの買い物、着うた等デジタルコンテンツの購入、これらもポイント付与の対象となる。「auスマートパス」を利用して獲得できるスタンプを、auポイントに交換することもできる。アプリのダウンロードやアンケートへの回答など、内容によって獲得できるスタンプ数は変動する。「auじぶんcard」や「MUFGカード」など提携会社のサービスからのポイント移行にも対応。ポイント有効期限は最長で48ヵ月。

 ソフトバンクモバイルは「ソフトバンクポイントプログラム」を提供。こちらもステージ制ではなく、1000円につき10ポイントで固定となっている。付与率ではKDDIと同じく1%。携帯利用以外の貯め方としては、SoftBankカードを利用して貯まる「Softbankマネー」をソフトバンクポイントに交換(等価交換)することや、JCBカード、MUFGカードなど提携サービスのポイントとの交換も可能。提携の保険サービス等の利用でもポイントは貯められる。最大10000ポイントが当たるスクラッチゲームなど、毎日参加できるミニゲームでポイント獲得ができるのはユニークな点。ポイントの有効期限は最長で36ヵ月となっている。

 各キャリアのポイントプログラムをざっと見てみると、1ポイント1円相当である点や、その使い道といった点ではさほど違いがないように見える。違いが出るのはポイントの貯めやすさの部分で、それはどんなタイプのユーザーかにも依存する。今回、ドコモが発表した変更は、長期契約ユーザーへの優遇を明確に打ち出したもの。iPhoneの取扱い、そしてポイントプログラムの変更は、どちらも長年のドコモユーザーが待ち望んでいたこととも考えられる。昨今、MNPユーザーへの優遇施策ばかりが目につくようになっているが、1キャリアに長く留まるユーザーの満足度をいかに上げていくか。この点の重要性も今後高まっていくと思われる。
《白石 雄太》
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