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【CEATEC 2013 vol.9】慶大、世界で初めて双方向で温熱感覚を共有するシステムの開発に成功

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温熱感覚通信実験の様子
  • 温熱感覚通信実験の様子
  • 開発した温熱感覚通信システム
  • 温熱感覚通信技術のイメージ
  • 実験における温度・熱流変化
 慶應義塾大学(理工学部 桂誠一郎 准教授)は30日、「温もり」や「冷たさ」のような温熱感覚を、遠隔地に伝えるために重要となる、温度・熱流の高精度な双方向伝送に世界で初めて成功したことを発表した。

 温熱感覚の再現においては、ただ単純に温度を伝えるするだけでなく、“じょじょに冷えていく・温まっていく”“こちらの温度が移っていく”といった、熱エネルギーが双方向にやり取りされる状態を再現する必要がある。

 このシステムは、離れた場所に存在する物体間の温度・熱流情報を、同時かつ双方向に制御することにより、“温度の同期”と“熱エネルギー保存則の人工的な再現”を可能にした。これにより、遠隔地の物体の温もりを、あたかも目の前で触れているかのように感じさせることができるという。

 電流によって熱移動を発生させることのできる「ペルチェ素子」を熱デバイスとして採用し、それを手元側および遠隔地側の両方に用意した上で、新たに開発した温度・熱流同時・双方向制御アルゴリズムの適用を行った。また、熱デバイスへの動作指令を誤差なく実行させるため、独自の制御法をさらに付加し、熱制御精度の向上を実現した。

 今後は、臨場感・没入感の品質を向上させることで、例えば、患部の発熱が重要となる触診、テレビショッピングにおける商品の温もりの体験など、空間を超えたコミュニケーション形態の実現を目指す。なお本成果は、10月1日~5日に幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2013」にて、実機デモンストレーションが行われる予定。
《冨岡晶》
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